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油井宇宙飛行士の活動状況(2015年10月20日)
10月16日、油井宇宙飛行士は、15日に続いてJAXAの植物実験「植物細胞の重力受容の形成とその分子機構の研究(Plant Gravity Sensing)」の作業を行いました。
この実験は、植物が重力を感知するメカニズムを調べる実験です。15日にフォトン計測用供試体と呼ばれる装置にセットした実験サンプルの植物(シロイヌナズナ)を取り出し、向きを変えて再び装置にセットし直しました。かける重力方向を前回とは反対にして、再び実験サンプルを24時間の計測にかけます。
植物に重力刺激を与えると細胞内部のカルシウムイオン濃度の上昇が起きるため、育てた植物には、カルシウムイオン濃度の上昇に従って植物から光が放出されるよう、あらかじめ化学処理されています。フォトン計測用供試体はこの放出された光を計測します。
医学実験に関する活動は、NASAの人体研究プログラム(Human Research Program: HRP) の一環として、Cognitionと呼ばれる飛行およそ84日目の認知能力評価を行いました。これは、微小重力状態や睡眠不足による人間の認知機能への影響を測定する一連のテストのひとつで、短い10問からなる認知機能に関するテストをラップトップ上で行い、過去と現在のテスト結果が即時にわかるようになっています。
また、チェル・リングリン宇宙飛行士とともに、Ocular Healthと呼ばれる眼の機能障害を調べる実験の飛行およそ90日目のデータ取得の続きを行い、眼球と心臓の超音波検査を実施しました。超音波検査により目の形態、視神経を包む視神経鞘の様子、眼球のサイズなどがわかり、微小重力環境に滞在することによる眼の変化を調べます。研究者たちは、視覚、血管、中枢神経系の飛行中および飛行後の回復時の変化を測定することにより、対策や臨床データのモニタリング方針、臨床診療のガイドラインの作成に役立つと考えています。
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