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米国広報イベントへの参加や、HTV到着に向けたISSのロボットアーム(SSRMS)機能確認(2009年04月20日発行)
●4月13日~19日の実績
若田宇宙飛行士は週前半、STS-119(15A)ミッションで国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれた荷物の開梱作業や、「きぼう」日本実験棟船内実験室に関する作業を行いました。週後半には、米国広報イベントへの参加や、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)に関する作業を行いました。
4月13日、若田宇宙飛行士は、JAXAの広報作業として「きぼうキッズツアー」の撮影を行いました。
4月14日には、音響測定装置(Sound Level Meter: SLM)による、ISSの各モジュールでの音響調査を行いました。その他、船内実験室にて、文化・人文社会科学利用パイロットミッション「微小重力の身体と衣服設計に関する基礎実験 -宇宙でのファッショナブルライフ-(宮永美知代 東京芸術大学助教)」を実施しました。
4月15日、16日には、米国広報イベントに参加し、米国メディアからのインタビューに応じました。16日には、定例の「きぼう」運用管制室との作業確認も行っています。
4月17日、宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)技術実証機(初号機)の到着に向けて、ISSのロボットアーム(SSRMS)の機能確認を行いました。
水再生システム(Water Recovery System: WRS)の日々のメンテナンス作業として、若田宇宙飛行士は、微生物の繁殖防止のため、飲料水供給装置(Potable Water Dispenser: PWD)の一部を水で洗浄する作業を実施しました。この週にはその他、有機炭素分析器(Total Organic Carbon Analyzer: TOCA)を使用した水処理装置(Water Processing Assembly: WPA)からの水サンプルの解析や、ヨウ素によるPWDの洗浄作業を行いました。PWDから取得した水は現在、ISSにおいて飲料水以外の衛生用への使用のみ認められており、地上での専門家による最終検査が続けられています。
●4月20日~26日の予定
今週は、ISSの運動器具のひとつ、制振装置付きトレッドミル(Treadmill Vibration Isolation System: TVIS)の大掛かりなメンテナンス作業を行います。
4月20日に米国広報イベント、24日には、さいたま市青少年宇宙科学館(埼玉県)との交信イベントを実施します。
●トピックス:軌道上の若田宇宙飛行士に質問してみました! ~その1~
ISSには米国、ロシア、ヨーロッパ、日本のモジュールがあります。最先端の科学的な世界というイメージを持たれていると思いますが、それでもやはりお国柄は見てとれます。
わかりやすいところでは、ロシアのモジュールはソユーズロケットのように「質実剛健」といった感じです。熟成された信頼性の高い宇宙技術で作られており、頑健で多少壊れてもすぐに修理で回復可能な印象を持ちます。
アメリカのモジュールはやはりNASAの長い有人宇宙開発の歴史を感じさせるもので、設備もとても充実しているところがさすがだと感心します。
一方、日本とヨーロッパのモジュールもこれに近いですが、モジュールに入ると清潔で「緻密」な感じがします。「きぼう」日本実験棟に搭載されている実験ラックも、決められたスペースを精一杯有効利用して様々な機能を持たせています。コンパクトで高機能な携帯電話のイメージと言えばいいでしょうか。有人宇宙開発の歴史こそ浅いですが、この手の設備を作らせたらやはり日本は米露に伍していけると感じます。
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