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星出宇宙飛行士がISS長期滞在後初めて日本に帰国、記者会見を行う(2013年2月14日)
2012年11月に国際宇宙ステーション(ISS)第32次/第33次長期滞在クルーとしての任務を終えて地上に帰還した星出宇宙飛行士が、ISS長期滞在後初めて日本に帰国し、2月13日、JAXA東京事務所で記者会見を行いました。
星出宇宙飛行士は、冒頭の挨拶で、「長いようで短い、あっという間だったと感じます。最高の時間を過ごさせていただきました」と約4ヶ月にわたるISS長期滞在を振り返りました。また、滞在中に撮影した映像や写真を交えながら、「きぼう」日本実験棟での実験や宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)ミッション、小型衛星放出技術実証ミッション、3回の船外活動など多岐にわたる活動内容を紹介し、これらの経験を将来の有人宇宙活動に活かし、引き続きISS計画に貢献したいと語りました。
挨拶の後、質疑応答が行われました。Twitterでの発言に関する質問や、帰還後のリハビリテーションの経過について、日本各地で開催予定のミッション報告会で伝えたいことなど、報道関係者からの多岐にわたる質問に、星出宇宙飛行士はひとつひとつ丁寧に答えました。
地上への帰還前、「この美しい惑星に生まれて、よかった」と自身のTwitterで発言したことに関する質問に、星出宇宙飛行士は、「地球を毎日のように窓から眺める贅沢な時間があり、山であったり海であったり夜の街であったり、いろいろな地球の表情を見せてくれました」とISSから見た地球について語るとともに、その美しさや、帰還を間近に控え、この風景をもうすぐ見られなくなると感じたこと、この4ヶ月間、地上で一緒に仕事をしてくれた仲間たちへの思いなどを、このツイートに込めたと述べました。
リハビリテーションに関する質問には、前回のスペースシャトルミッションと比べて長期間の宇宙滞在であるため、筋力は衰えるだろうと予測していたが、ISSの運動器具や運動メニューの効果により、予想外に筋力が衰えていなかったのが新たな発見だったと述べました。一方、バランス感覚には衰えがあり、しばらくの間はふらふらする状態が続いたが、2~3週間後には大丈夫になったと実感するとともに、その経過について、「もどかしい思いはなく、ある意味、楽しんでいました。こういうものなんだ、人間の体というものは」と感じたと語りました。
ISS長期滞在中、3回実施した船外活動で得られた成果に関する質問には、「船外活動用宇宙服は人間を生かす機能を持っており、宇宙船と同じ機能を小型化したもので、技術が詰まっています。日本は日本で、独自に宇宙服の研究をしているので、今回の船外活動で得た経験をフィードバックできたらと思っています」と述べました。
また、今後、日本各地で開催予定のミッション報告会で何を伝えたいかという質問には、「地球の美しさ、宇宙の楽しさは勿論ですが、やはり、多くの人たちと一緒に仕事をする素晴らしさを伝えたいと思っています」と述べるとともに、「宇宙開発は最先端の分野と思われがちだが、根底にあるのは人間であり、それぞれの思い、それぞれの作りたい物がISSという形になる。このような人たちがいたからこそ、このようなことができたということを伝えたい」と語りました。
星出宇宙飛行士は3月上旬頃まで日本に滞在し、関係者とのデブリーフィング(技術的な報告会)や、日本各地で開催される一般向けのミッション報告会などを行う予定です。
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