このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。
<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。
CsPINs実験第2シリーズを実施、アトランティス号のクルーとの共同作業を開始(2011年7月11日)
7月8日、古川宇宙飛行士は、7月7日から開始した「植物の重力依存的成長制御を担うオーキシン排出キャリア動態の解析(CsPINs)」実験の第2シリーズの3回目となる実験を終了し、サンプルを保管する作業を行いました。
細胞培養装置(Cell Biology Experiment Facility: CBEF)のマイクロG培養室と1G培養室から、実験サンプルが入った計測ユニット(Measurement Unit: MEU)を取り出した後、MEU内のサンプルを円筒形の固定器具(KSC Fixation Tube: KFT)に入れて化学的に固定し、摂氏2度に保たれた冷凍・冷蔵庫(Minus Eighty degree Celsius Laboratory Freezer for ISS: MELFI)にKFTを保管しました。実験で得られたサンプルの科学的な価値を失わないために、決められた培養時間(26時間)を正確に守り、培養後すぐに化学的に固定し、冷蔵保管することが重要となります。
また、米国のクルー健康管理システム(Crew Health Care System: CHeCS)のひとつである環境衛生システム(Environmental Health System: EHS)を使用した空気のサンプリングや、キューポラ(観測窓)の表示制御パネル/電力通信コネクター・パネルを立ち上げて、「デスティニー」(米国実験棟)の船外カメラの映像を3つすべてのモニタで見ることができることを確認する作業を行ったほか、STS-135ミッションで地上に持ち帰る物資の梱包作業も行いました。
その他、医療機器コンピュータ(Medical Equipment Computer: MEC)上で、3回目となる食事摂取についてのアンケート(Food Frequency Questionnaire: FFQ)にも回答しました。
日本時間7月8日午後5時30分からは、ARISSスクールコンタクトの一環で、長野県松本盲学校の生徒たちと数分間のアマチュア無線交信を行いました。
7月9日は、STS-135ミッションに備えて、ロボットアーム操作卓の整備作業や、スペースシャトル「アトランティス号」が国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングする前に実施するR-Bar・ピッチ・マヌーバ(R-Bar Pitch Maneuver: RPM)時の撮影手順の確認などを行いました。
この日は、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の飲料水供給装置(Potable Water Dispenser: PWD)から7月7日に採取した水のサンプルの水質検査や、米国の健康維持システム(Health Maintenance System: HMS)の機器を使用した視力検査プログラムのセッションも完了しました。視力検査プログラムにおいては、視力検査表を使用して近見視力と遠見視力を検査したほか、目に関する質問に回答しました。その他、毎週末に行われる家族との交信も実施しました。
7月10日、アトランティス号の到着に備え、RPM中に使用するカメラのバッテリ残量の確認や、RPMをサポートするヘッドセットの準備など、RPM時に使用する機器の準備を行いました。
RPMでは、古川宇宙飛行士とマイケル・フォッサム宇宙飛行士が400mmレンズと800mmレンズを装着したカメラを、セルゲイ・ヴォルコフ宇宙飛行士が1,000mmレンズを装着したカメラを使用し、アトランティス号の機体の状態を撮影しました。
その後、アトランティス号は、日本時間7月11日午前0時07分にISSにドッキングしました。
古川宇宙飛行士は、ハッチオープン前、ISSとアトランティス号間の音声通信システムを準備し、ボイスチェックを行いました。また、アトランティス号とISSのLANを接続するワイヤレスルータの役割を担うISS支援コンピュータ(Station Support Computers: SSC)を点検しました。
そして、日本時間7月11日午前1時47分にハッチが開けられ、アトランティス号のクルーがISSに入室し、古川宇宙飛行士らISS第28次長期滞在クルーは、アトランティス号のクルーとの共同作業を開始しました。
ハッチオープン後、ロナルド・ギャレン、ダグラス・ハーリー、サンドラ・マグナス、レックス・ウォルハイム宇宙飛行士と協力して、ISSとアトランティス号の間で空気を循環させるためのダクトを設置する作業を行いました。
古川宇宙飛行士は、アトランティス号からセンサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)を取り出すISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)の運用に備えて、キューポラの映像機器とSSCを起動し、ロボットアームを操作する際に身体を固定するための装置をキューポラに設置しました。
古川宇宙飛行士は、ギャレン宇宙飛行士とともにSSRMSを操作して、OBSSをアトランティス号から取り外し、クリストファー・ファーガソン、ハーリー両宇宙飛行士が操作するスペースシャトルのロボットアーム(Shuttle Remote Manipulator System: SRMS)にOBSSを受け渡しました。
その他、「ラファエロ」(多目的補給モジュール2)内でアトランティス号のクルーが作業する際に、作業を補助する軌道上メンテナンス(In-Flight Maintenance: IFM)ツールをフォッサム宇宙飛行士と整理しました。
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency | SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約 |