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欧州宇宙機関(ESA)は「コロンバス」(欧州実験棟)と欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)を開発することで、国際宇宙ステーション(ISS)計画に参加しています。コロンバスは2008年2月の1E(STS-122)ミッションで打ち上げられ、ATVは2008年の3月に1号機が打ち上げられました。
コロンバスは、ドイツのオーバーファッフェンホーフェンにあるドイツ航空宇宙センター(German Aerospace Center: DLR)の宇宙運用センター(German Space Operations Center: GSOC)にある、コロンバス運用センター(Columbus Control Center: Col-CC)から運用されます。ESAとの契約の下にGSOCが中心となって、コロンバスのシステムの制御と監視、ヨーロッパ各地で行われる実験運用の調整、通信網の運用などの業務を行います。またISSの運用期間にわたり、これらの業務についての計画立案と調整も行います。
コロンバスの運用に関するコマンドはNASAジョンソン宇宙センター(JSC)に送られ、JSCからホワイトサンズ地上局を通して米国のデータ中継衛星(Tracking and Data Relay Satellite: TDRS)経由でISSに送信されます。
ISSを利用するESAの実験運用は、GSOCが中心となってとりまとめます。ここでESAの加盟各国の研究機関などからの要求を調整して実験計画を立案し、これを米国のマーシャル宇宙センターに送付します。マーシャル宇宙センターでの調整結果に従い、ISSでの実験が実施されます。
ATVはアリアン5 ES ATVロケットにより打ち上げられ、ISSに最大約7.7トンの実験装置、食料、空気、酸素、窒素、水、推進剤などを運びます。またISSの軌道を上昇させるリブーストを行うためにも使用されます。ATVはISSから切り離されると大気圏に突入して焼却させることになっており、このときISSで不要になった最大6.3トンの物資を搭載して、本体とともにゴミを処分するためにも使用されます。
ATVはヨーロッパ内に設置されるATV運用管制センターから、米国のデータ中継システム(TDRS)経由で、モスクワにあるロシアのコントロールセンターや米国ヒューストンのISSコントロールセンターとの協力の下に運用されます。
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