このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

国際宇宙ステーションの組立フライト 19A(STS-131)

「レオナルド」(多目的補給モジュール1)

最終更新日:2010年04月01日
写真

打上げに向けて準備が行われるレオナルド

「レオナルド」(多目的補給モジュール1)は、イタリア宇宙機関(ASI)が、スペースシャトルによる輸送用に設計・開発した3基の多目的補給モジュール(Multi-Purpose Logistics Modules: MPLM)のうちのひとつです。

MPLMは、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運搬するための再利用型与圧モジュールで、「レオナルド」の他に、「ラファエロ」、「ドナテロ」があります。

レオナルドは、打上げ時はスペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)に搭載され、スペースシャトルがISSにドッキングした後は、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)により、「ハーモニー」(第2結合部)の下側(地球側)に取り付けられます。

写真

ハーモニーへのレオナルドの取付けイメージ

取付け後、レオナルドに搭載された物資の移送がISS船内で行われます。物資の移送が終了すると、レオナルドはSSRMSでISSから取り外され、再びペイロードベイ(貨物室)に搭載されて、スペースシャトルと共に地上に帰還します。

レオナルドのISSへの打上げは7回目、MPLMとしては10回目の打上げとなります。

MPLMの打上げは、本ミッションが最後となります。レオナルドは、本ミッション終了後に改修され、STS-133(ULF5)ミッション(2010年9月予定)において、PMM(Permanent Multipurpose Module)という名称でISSに恒久的に取り付けられ、ISSの保管庫として使われる予定です。

MPLMの主要諸元
項目
寸法 約4.57m(直径)×約6.4m(長さ)
搭載可能ラック総数 16ラック
質量 4.45トン(貨物なし)
搭載可能重量 6.8トン

レオナルドの搭載品

写真

物資が積み込まれたレオナルドの内部

レオナルドには、ラックや機器、および補給物資が搭載されます。

筋萎縮抵抗研究・運動システム(MARES)ラック

筋萎縮抵抗研究・運動システム(Muscle Atrophy Research and Exercise System: MARES)ラックは、「コロンバス」(欧州実験棟)に設置されます。

MARESは、筋肉・骨格組織に関する微小重力環境での効果をより理解するための、筋骨格、生体力学、神経筋に関する人間生理学の研究に使用されます。この装置はMARESラック内に収納されており、使用する時にラックから引き出して組み立てます。

写真

MARESを使用した運動のイメージ

観測用ラック(WORF)

観測用ラック(Window Observational Research Facility: WORF)は、「デスティニー」(米国実験棟)の窓の部分に取り付けられます。

WORFは、デスティニーの窓を利用した地球科学ペイロードとしての役割を持ちます。また、窓を保護する役割もあります。
クルーが窓へアクセスする時は、中央の扉を開きます。WORFは、実験を運用するための電力、通信、冷却、モニタ機能も提供可能です。


写真

WORF

冷蔵・冷凍庫(MELFI)

写真

MELFI

冷蔵・冷凍庫(Minus Eighty Laboratory Freezer for ISS: MELFI)は、ISSの3台目のMELFIとして「きぼう」日本実験棟船内実験室に設置されます。

MELFIは、実験において、実験試料や薬剤などを軌道上で低温で保管するために使用されます。


EXPRESSラック

写真

EXPRESSラック

EXPRESS(Expedite the Processing of Experiment to the Space Station)ラックは、デスティニーに設置されます。

EXPRESSラックは、国際標準実験ラック(International Standard Payload Rack: ISPR)の一種であり、宇宙実験までの準備期間を短縮すると共に、インテグレーション作業を軽減するためにNASAマーシャル宇宙飛行センター(MSFC)とボーイング社により開発されたラックです。

EXPRESSラックは、実験装置に対して、電力、通信、真空排気、窒素ガス、冷却、および機械的な取り付けインタフェースを提供します。


クルーの個室

今回ISSに運ぶクルーの個室は、ハーモニーに設置されます。

クルーの個室は、主にクルーの寝室として使用されます。

個室はラックサイズで、内部は、クルーが衣服を着脱できるほどのスペースがあります。個室内には空気循環、温度調節、照明、身体を固定する器具、作業台、パソコン・オーディオ等を使用するための電源、パソコン用のLAN、ISS船内と個室とをつなぐ通話システム、警報システム、緊急避難灯、火災探知器などが装備されています。

写真

クルーの個室の外観(左)と内部の様子(右)


無重量保管ラック(ZSR)2台

2台の無重量保管ラック(Zero-g StowageRack: ZSR)は、デスティニーと「きぼう」船内保管室に設置されます。

ZSRはISS内の収納ラックです。折り畳んだ状態で打ち上げられ、ISS内へ移送したあと、組立て・設置されます。

写真

ZSR


補給品保管ラック(RSR)

補給品保管ラック(Resupply Stowage Rack: RSR)は、引き出しを備えたラックで、サイズの小さな補給品をISSに打ち上げる際に使用されるラックです。RSR自体はMPLMに搭載したまま、補給品のみをISSに搬入します。

写真

RSR(写真左側)


補給品保管プラットフォーム(RSP)

写真

RSP

補給品保管プラットフォーム(Resupply Stowage Platform: RSP)は、専用バッグに収納された、サイズの大きな荷物をISSに運搬する際に使用されます。RSPのフロントパネル側にも、はみ出す形で荷物を搭載することができます。RSP自体はMPLMに搭載したまま回収されます。

RSPは、打上げ/再突入時の負荷に耐えられるようバッグの周りをフェンスで覆っています。このフェンスは、バッグを取り出した後は折り畳むことができます。なお、RSPも他のラックと同様に前面に傾けることが可能なため、背面に取り付けられたバッグを取り出すことができます。



(写真、画像は全てNASA提供)

Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約