第38次/第39次長期滞在クルーとして国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していた若田宇宙飛行士が、188日間にわたるISS長期滞在ミッションを終えて5月14日に帰還しました。
ISS滞在期間中、若田宇宙飛行士は、「きぼう」日本実験棟を利用した科学実験や医学実験などを中心に、ISSのさまざまな利用活動に精力的に取り組みました。また、実験装置を含むシステムの保守作業なども日々行いました。
第39次長期滞在においては、ISSの船長の任に就き、クルーや地上の管制官とのコミュニケーションを大切にしながら、クルーの作業管理やISSの安全な運用に努めました。船外機器が故障するトラブルが発生したこともありましたが、若田宇宙飛行士の指揮のもとでクルーと地上の関係者が協力して問題の解決にあたり、大きな問題に発展させることなく事態を収束させました。
5月14日、若田宇宙飛行士は、ロシアのミハイル・チューリン宇宙飛行士、NASAのリチャード・マストラキオ宇宙飛行士と一緒にソユーズTMA-11M宇宙船(37S)に乗り込み、日本時間午前7時36分にISSから出発しました。その後、軌道離脱を行い大気圏に再突入し、午前10時58分にカザフスタン共和国の草原に着陸しました。若田宇宙飛行士の帰還に際し、着陸地点では、星出宇宙飛行士がJAXA航空宇宙医師やロシア・NASA関係者と協力して、若田宇宙飛行士をサポートしました。
着陸後まもなく、若田宇宙飛行士は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)で医学検査やリハビリテーションを行うためにカザフスタン共和国を発ち、帰還の翌日には米国テキサス州ヒューストンに到着しました。
5月28日には、帰還後初めて記者会見を行い、JSCから報道関係者の前に元気な姿を見せました。質疑応答の中で若田宇宙飛行士は、現在の状況やミッションの成果、今後の抱負などを述べました。