11月19日、国際宇宙ステーション(ISS)の第32次/第33次長期滞在クルーとしてISSに滞在していた星出宇宙飛行士が、およそ4カ月に渡るISSでの長期滞在ミッションを終えて地上に帰還しました。
星出宇宙飛行士は、長期滞在期間中、2008年の1J(STS-124)ミッションにおいて自らがISSに取り付けた「きぼう」日本実験棟船内実験室での実験を中心に、ISS国際パートナーの科学実験の支援や、医学データを収集するなど、幅広い分野の実験に携わりました。実験に関わる作業だけではなく、ISSを運用していく上で必要な維持・管理作業についても他のISS長期滞在クルーと協力しながら実施しました。船外活動では、ISSの運用に不可欠な機器の故障対応に当たり、計画通りに進まないこともありましたが、地上の飛行管制官らと一丸になって任務を完了しました。ISSへ物資を届ける補給船の到着や分離対応などにも関わり、多忙な日々を過ごしました。
星出宇宙飛行士は、サニータ・ウィリアムズ、ユーリ・マレンチェンコ両宇宙飛行士とともにソユーズ宇宙船に搭乗し、ISSから日本時間11月19日午前7時26分に分離し、11月19日午前10時56分にカザフスタン共和国の雪原に着陸しました。帰還直後の星出宇宙飛行士を支援するために、JAXA宇宙飛行士を代表して古川宇宙飛行士が事前に現地入りし、着陸地から米国ヒューストンに戻るまで付き添いました。
米国に戻った星出宇宙飛行士は、日本時間11月29日、帰還後初の記者会見を行いました。星出宇宙飛行士は、長期滞在を振り返っての感想や支援にあたってくれた人々への感謝を述べ、報道関係者から「きぼう」船内実験室に再び戻った感想や、帰還後のリハビリテーションの経過について尋ねられると、ひとつひとつ丁寧に答えました。
星出宇宙飛行士は、現在、リハビリを行って身体を地上の環境に慣らす傍らで、関係者と長期滞在ミッションの報告会(デブリーフィング)を行っています。今後、米国だけでなく、ロシアや日本にも訪れて関係者とミッション後の報告会を行う予定です。