NASAジョンソン宇宙センター(JSC)での国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在に向けた訓練を完了した野口宇宙飛行士ら第22次/第23次長期滞在クルーは、バックアップクルーの古川宇宙飛行士らとともにロシアへ移動し、ガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)とRSCエネルギア社にて、ソユーズ宇宙船とISSのロシアモジュールに関わる、打上げ前の最終訓練を行いました。
ソユーズ宇宙船については、船内で減圧が発生した際の対応を摸擬したシミュレーションや、ISSへのランデブ・接近に関わる訓練を行いました。また、再突入から降下の際に手動で揚力をコントロールするモードの訓練では、その際の体感重力を遠心加速器で体験しながら行いました。その他、帰還時に着陸予定地と離れた場所に着陸した場合に、モスクワのミッションコントロールセンターと連絡を取るために使用するイリジウム衛星電話の使用方法を確認しました。
ISSのロシアモジュールに関わる訓練では、生命維持システムの概要を学んだほか、メンテナンス工具やアマチュア無線機器、カメラの使い方について学びました。また、欧州宇宙機関(ESA)とロシアの科学実験についても訓練を行いました。
訓練の最後には、これまでの訓練で得た知識や技術を評価するために、ISSとソユーズ宇宙船のシミュレータを使用した最終試験が2日間にわたり実施され、野口宇宙飛行士ら第22次/第23次長期滞在クルーとバックアップクルー全員は見事合格しました。