JAXA宇宙飛行士活動レポート 2007年11月
最終更新日:2007年12月25日
JAXA宇宙飛行士の2007年11月の活動状況についてご紹介します。
1J/A NASA/JAXA合同シミュレーション(JMST)
NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にて訓練を行う土井宇宙飛行士
土井宇宙飛行士を含むSTS-123(1J/A)クルーと山崎宇宙飛行士は、STS-123ミッション中に実際に運用を行うJAXAの運用管制員、NASAの飛行管制官とともに、STS-123ミッションに向け、ミッション固有の運用を模擬した合同シミュレーション(Joint Multi-Segment Training: JMST)を行っています。
筑波宇宙センター(TKSC)にて訓練を行う山崎宇宙飛行士
山崎宇宙飛行士は、土井宇宙飛行士のクルーサポートアストロノート(搭乗者支援宇宙飛行士)を務め、ミッション期間中には筑波宇宙センター(TKSC)で「きぼう」日本実験棟の運用管制チーム(JAXA Flight Control Team: JFCT)の一員として、「きぼう」の宇宙飛行士との交信担当、J-COM(JEM Communicator)を務める予定です。
JMSTでは、船内保管室をISSに取り付ける運用や、取付け後船内保管室へ入室する運用などについて、飛行日毎のタイムラインに沿って訓練を行い、クルー、JAXAの運用管制員、NASAの飛行管制官間の連携を深めています。
- STS-123(1J/A)ミッション
ISS火災発生時の緊急対応訓練
火災の発生場所を探る野口宇宙飛行士
出火場所の確認をする若田宇宙飛行士
若田、野口両宇宙飛行士は、第18次長期滞在クルーのバックアップクルーのひとりであるNASAのティモシー・クリーマー宇宙飛行士とともに、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在時にISSで火災が発生した際の緊急対応手順について訓練を行いました。
訓練は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にあるISSの実物大の訓練施設で行われました。実際の火災を想定して煙が発生する中で、防煙マスクを着用し、煙探知機を使用してどこで火災が発生しているのか突き止め、消火作業を行うという対応手順や他のクルーの所在を確認する手順について確認しました。
- ISS長期滞在
ロシアでの長期滞在訓練
アマチュア無線設備を操作する若田宇宙飛行士(©JAXA/GCTC)
若田、野口両宇宙飛行士は、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)にて、ISSを構成するロシアモジュールに関わる訓練を行いました。
若田、野口両宇宙飛行士は、シミュレータを使用した訓練や座学を通して、ロシアモジュールの生命維持システムや姿勢制御・航法システム、アマチュア無線設備についての知識を習得しました。
- ISS長期滞在
ISS緊急時対応訓練
訓練を受ける古川宇宙飛行士
古川宇宙飛行士はNASAジョンソン宇宙センター(JSC)にて、ISS内で冷却システムの冷媒であるアンモニアの漏洩や火災、急減圧などの緊急事態が発生した際に、ISS長期滞在クルーが実施する対応について訓練を行いました。
第18次長期滞在クルーを地上で支援するクルーサポートアストロノート(搭乗者支援宇宙飛行士)の古川宇宙飛行士は、第18次長期滞在クルーがISSに滞在する間、JSCのミッション・コントロール・センター(Mission Control Center: MCC)で地上とISSの交信担当(Capsule Communicator: CAPCOM)を務めることから、クルーが緊急事態発生時にどのような対応を行うのかを習得しました。
訓練では、アンモニア計測器の使い方やガスマスクの装着方法など、緊急事態対応時の手順について説明を受けました。
- ISS長期滞在
モスクワ日本人学校創立40周年記念講演会
子供たちからの質問に答える若田宇宙飛行士
若田宇宙飛行士は、創立40周年を迎えたロシアのモスクワ日本人学校を訪れ、講演を行いました。
若田宇宙飛行士は、「有人宇宙活動の現状と今後の展望~国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の組み立てに向けて」と題し、ISSや「きぼう」の紹介に加え、過去に飛行した際の宇宙での体験談や宇宙への夢や希望について話しました。講演に参加した子供たちからは、宇宙での生活についてなどの質問が寄せられました。
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