古川宇宙飛行士は、米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)の海底研究室「アクエリアス」にて行われた第13回NASA極限環境ミッション運用(NASA Extreme Environment Mission Operations: NEEMO)訓練に参加しました。アクエリアスは米国フロリダ州沖合の海底約20mに設置されています。
NEEMO訓練は、長期間の宇宙飛行に似た環境下で、国際宇宙ステーション(ISS)の長期滞在ミッションなどで必要となるリーダーシップやチームワーク、自己管理などの能力を向上させるとともに、ISSおよび月・火星探査に向けた新技術・ミッション運用技術の開発などを目的として実施されるものです。2006年には、若田宇宙飛行士が、コマンダーとして第10回NEEMO訓練に参加しました。
古川宇宙飛行士は、参加したメンバーとともに、月・火星探査での活動を想定したNASAの次世代宇宙服開発関連の試験や遠隔操作によるローバ(Remotely Operated Vehicle: ROV)との協調運用、月面上のローバを模擬した乗り物を使用した探査などを行いました。訓練では、火星探査を想定し、コントロールセンターとの通信の遅れ(約20分)があることから、地上からの指示に頼らずに、クルー自身で作業手順を判断する訓練も行われました。また、古川宇宙飛行士は、クルーが急病となった場合の緊急時の医療訓練も実施しました。