8月15日(ミッション10日目)
古川宇宙飛行士は他のクルーと共に、無事帰還しました。10日間を過ごしたアクエリアスを出て、海面に戻ったのは午前9時頃でした。大変元気な様子でした。
キーラーゴのNASAの施設に戻った古川宇宙飛行士は健康診断を受けたあと、午後は荷物の整理などをして過ごしました。
明日は関係者と、訓練終了後の打ち合わせをする予定です。
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古川宇宙飛行士は、米国時間8月6日~15日にかけて、第13回NASA極限環境ミッション運用(NASA Extreme Environment Mission Operations: NEEMO)訓練に参加しました。
古川宇宙飛行士は他のクルーと共に、無事帰還しました。10日間を過ごしたアクエリアスを出て、海面に戻ったのは午前9時頃でした。大変元気な様子でした。
キーラーゴのNASAの施設に戻った古川宇宙飛行士は健康診断を受けたあと、午後は荷物の整理などをして過ごしました。
明日は関係者と、訓練終了後の打ち合わせをする予定です。
古川宇宙飛行士は他のクルーと共に、明日の帰還に備えて、機材や、持ち物の梱包作業を行いました。船内から海上に運ぶ途中で中が濡れてしまわないよう、慎重に作業をする必要があります。
なお、明日の帰還時に潜水病にならないよう、夕方から船内の空気の圧力を徐々に下げていきます。
古川宇宙飛行士は昨日と同様に、4名のクルーと共に船外活動を行いました。古川宇宙飛行士は パトリック宇宙飛行士と共に、ローバを模擬した乗り物を使用して、珊瑚礁の探査を行いました。
長時間の船外活動は今回が最終日で、明日は帰還に備えて、後片付け、梱包等の作業を行います。
古川宇宙飛行士は昨日と同様に、4名のクルーと共に約6時間の船外活動を行いました。主要なミッションであった、電波中継塔の模型の組立て作業が完了しました。また、月面上のローバを模擬した乗り物を使用して探査を行いました。
古川宇宙飛行士は4名のクルーと共に、約6時間の船外活動を行いました。火星での探査を模擬しているため、地上と直接連絡はせず、クルーと船内に残る2名のエンジニアとの間で連絡をとり、自分たちで作業の手順を考えながら探査を行いました。また、協力して電波中継塔の模型の組立て・設置作業を行いました。今後3日間、同様の作業を行う予定です。
古川宇宙飛行士は、クルーが急病となった場合を想定して、船内での緊急時の医療訓練を実施しました。手順に沿って、心肺蘇生の処置をしたり、薬を処方するなどの作業を行いました。長期間の宇宙滞在では、病気になってもすぐに地上に戻ることは難しいため、このような訓練は非常に重要と考えられています。
また、夜は釧路の小中学生との交信イベントに参加しました。
昨日と同様に、古川宇宙飛行士は午前中は船外活動を行い、宇宙服の重心確認試験を行いました。内容は穴ほり、はしごの昇り降り、斜面の歩行、石拾いなど様々な動作を行いました。
他のクルーが船外活動をしている間は、古川宇宙飛行士は無線機を使用し、船内から手順書を読み上げ、試験の評価を記録するなどして、他のクルーを支援しました。また、夜は日本と接続して、記者会見に参加しました。
古川宇宙飛行士は昨日と同様、2時間半程度の船外活動を実施し、特殊な器具を装着して宇宙服の重心確認試験を行いました。海底で歩いたり、走ったり、様々な動作を行いました。午後は他のクルーの作業をアクエリアス内から支援しました。なお、11日(土)には、4名のメンバーが参加する、より長時間(6時間程度)の船外活動が予定されています。
7日午前中、古川宇宙飛行士とパトリック宇宙飛行士は、月面の宇宙服を模擬した特殊な錘を装着し船外活動を行い、海底で歩いたり、走ったり色々な動作を行い、宇宙服の作業性を評価しました。午後は他のクルーが海底で同様の作業をしましたが、古川宇宙飛行士は船外のクルーと連絡をとりながら、作業を支援しました。
古川宇宙飛行士らNEEMO13訓練メンバーは、6日朝10時頃、「アクエリアス」に到着し、訓練を開始しました。午後4時には古川宇宙飛行士とニコラス・パトリック宇宙飛行士がSuperlite-17(ヘルメット潜水器具)を用いて「アクエリアス」船外での第1回目の船外活動を約20分間行いました。
古川宇宙飛行士は、月面上で構造物を設置することを想定した訓練に参加しました。構造物は高さ4m程度の電波中継塔の模型です。クルーは図面を見ながら手順を自分たちで考え、協力して部品から組み立てる訓練を行いました。
また、古川宇宙飛行士は、月面での宇宙服を模擬した海中で特殊な錘を装着して活動する作業を実施しますが、本日の訓練では、歩いたり、伏せたり、シャベルを使ったりする動作を行い、作業を問題なく行うことができるか評価する手順を確認しました。
いよいよ6日からのミッションで実際に使用するSuperlite-17(ヘルメット潜水器具)を装着した訓練です。Superlite-17の機密性、音声チェックなど十分な確認をした上でクルーがひとりずつダイブ。海底に到着し、歩行に慣れると、実際に空気を止め、機器に異常を発生させ、緊急事態発生時の訓練を行いました。
この日のダイブでは、通信機能のついたマスクを装着してダイビングを行い、クルー間でコミュニケーションがとれることを確認しました。また、レギュレータに不具合が発生した場合を模擬し、空気をバディと分け合いながら「アクエリアス」に戻る訓練を行いました。ダイビング訓練のほとんどは、緊急事態発生に備えた訓練です。朝、その日の訓練内容についての講義が行われ、すぐにダイビングに出発。数回のダイブを行い、夕方再び講義。夜はミッションに参加する6名のクルーがひとつの部屋に寝泊りして、ミッションに向けてチームワークを高めています。
また、「アクエリアス」に実際に持ちこむ機材の確認を行いました。どの袋に何が入っているか、リストをクルーが実際に確認していきます。これはスペースシャトルの搭乗の際にも行われるもので、梱包するのは地上担当者ですが、実際に開梱するのはクルーであるため、作業が確実にスムーズに進むために、実際にクルーが確認してきます。
ミッションで使用するローバーの起動、操作についての講義がありました。古川宇宙飛行士の隣は、NASA探査プログラムのクリストファー・ガーティです。この日は、「アクエリアス」の生活環境の講義、ダイビングによる緊急事態発生時の訓練を行いました。
ダイビング訓練初日。使用機材、安全に関する講義の後、午後からダイビング訓練を開始しました。訓練は、高速艇で約40分のキーラーゴ沖、「アクエリアス」近郊の海底で行われます。この日は空気停止時のバディとの空気の分け合い、調整弁が故障した場合の対処など、ダイビングに必要な基本的な訓練を行いました。
本日からキーラーゴでの訓練開始です。今日は海底の地図作製、ナビゲーションの機器を使用した訓練でした。
日本時間8月11日午前9時半から30分間、古川宇宙飛行士は、海底施設「アクエリアス」からテレビ会議システムを通じて、釧路市こども遊学館に集まった地元の小中学生を中心とした約50名との交信イベントを行いました。
古川宇宙飛行士は現在の訓練の様子ついて解説したり、コマンダーのニコラス・パトリック宇宙飛行士の紹介などを行いました。
またアクエリアスが2.5気圧の環境におかれており、通常生活する環境との違いについてゴムボールやスナック菓子など身のまわりにあるものを使って、目に見える形で説明しました。
なかでもアクエリアスで口笛が吹くにはコツが必要であったり、炭酸飲料を振っても中の液体があふれてこないことは参加者の皆さんも驚いた様子でした。
イベント後半には小学生からの質問に答え、現在の宇宙開発の様子や今後の自身の目標、そして今回の訓練参加の応援に感謝するメッセージを送りました。
日本時間8月10日、「アクエリアス」とJAXA東京事務所とをつないで記者会見が行われました。古川宇宙飛行士はNEEMO訓練の概要を説明し、その後、JAXA東京事務所に集まった記者からの質問に対して、実際に船外活動を行って感じたこと、それぞれのクルーがバックグラウンドを生かして協力して作業を行っていることなどを答えました。
また、今回、閉鎖環境でクルーと協調しながら作業を進めるという宇宙での生活と似た環境で積んだ経験を、「きぼう」日本実験棟の打上げやその後のISS運用、月・火星ミッションへ生かしていきたいと抱負を語りました。
NEEMO訓練は、米国フロリダ州沖合の海底約20mに設置された「アクエリアス」と呼ばれる閉鎖施設内で生活を行い、宇宙飛行に似た環境下で国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッションなどで必要となるリーダーシップやチームワーク、自己管理などの能力を向上させるとともに、ISSおよび月・火星探査に向けた新技術・ミッション運用技術の開発などを目的として実施するものです。「アクエリアス」は、米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)が設置し、ノースカロライナ州立大学ウィルミントン校(UNCW)によって運用されている施設です。2006年には若田宇宙飛行士が、コマンダーとして第10回NEEMO(NEEMO10)訓練に参加しました。
古川宇宙飛行士が参加するNEEMO13訓練では、
を行います。これらの作業は、実際のミッションと同様、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にあるミッションコントロールセンターからの指示に基づいて進められ、また遠隔操作によるローバ(Remotely Operated Vehicle: ROV)との協調作業も想定しています。また、従来よりも火星探査を意識した訓練となっており、通信の遅れ(約20分)などが模擬され、現場におけるクルーの自立性を重要視した内容となっています。
なお、アクエリアスの居住スペース内では、緊急時における患者への対応を想定した医学訓練も行われる予定です。
項目 | 計画 | |
---|---|---|
実施期間 | 2007年8月6日~15日(米国時間) | |
実施場所 | NOAA海底研究室「アクエリアス」(フロリダ州キー・ラーゴ沖) | |
搭乗員 | コマンダー | ニコラス・パトリック(NASA宇宙飛行士) |
搭乗員 | リチャード・アーノルド(NASA宇宙飛行士) 古川 聡(JAXA宇宙飛行士) クリストファー・ガーティ(NASA探査プログラム) |
|
技術支援員 | ジム・バックリー(ノースカロライナ大学) ラリー・ウォード(ノースカロライナ大学) |
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