JAXA宇宙飛行士活動レポート 2007年5月
最終更新日:2007年6月26日
JAXA宇宙飛行士の2007年5月の活動状況についてご紹介します。
ロシアでの長期滞在訓練
ズヴェズダのモックアップで訓練を行う野口宇宙飛行士(©JAXA/GCTC)
ズヴェズダのモックアップで訓練を行う若田宇宙飛行士(©JAXA/GCTC)
若田、野口両宇宙飛行士は、5月7日から4週間に渡り、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(Gagarin Cosmonaut Training Center: GCTC)にて、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在のためのロシアモジュールの各システムの運用訓練を行いました。
今回の訓練では、ISSを構成するロシアモジュールに搭載されているコンピュータ系、電力系、ドッキング系、熱制御系などのシステムに関わる訓練が行われ、「ザーリャ」(基本機能モジュール)、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)等のロシアモジュールの実物大模型(モックアップ)も使用されました。
スペースシャトルからの脱出訓練
訓練に参加したSTS-123クルー(中央:土井宇宙飛行士)
モックアップ内で待機する土井宇宙飛行士(中央)
NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にて、土井宇宙飛行士は1J/A(STS-123)ミッションで飛行するクルーと共に、スペースシャトル打上げ時に緊急事態が発生した際に、スペースシャトルからの脱出する手順について訓練を行いました。
打上げ時の運用を再現するため、訓練にはスペースシャトルの実物大模型(モックアップ)が使用され、また土井宇宙飛行士らは打上げ・帰還時に着用する与圧服(オレンジスーツ)を着て訓練に臨みました。
スペースシャトルのランデブ訓練
ランデブに使用するソフトを操作する星出宇宙飛行士
操作手順を確認する星出宇宙飛行士(右)
星出宇宙飛行士は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にて、シミュレータを使用したスペースシャトルのランデブ訓練を行いました。
今回の訓練では、インストラクタとふたりで協調しながら、スペースシャトルをISSにドッキングさせるためのランデブ手順ついて訓練を行いました。訓練では、ランデブに使用するソフトの操作やISSまでの距離を測定する方法などを確認しました。訓練の最後では、スペースシャトルを縦方向に360度回転させるランデブ・ピッチ・マヌーバ(Rendezvous Pitch Maneuver: RPM)の運用についても確認しました。
船外実験プラットフォーム結合機構(EFBM)の動作確認手順の検証
手順を確認する山崎宇宙飛行士
山崎宇宙飛行士はNASAケネディ宇宙センター(KSC)にて船外実験プラットフォーム結合機構(Exposed Facility Berthing Mechanism: EFBM)に関わる試験に参加しました。
EFBMは、「きぼう」船内実験室に船外実験プラットフォームを結合させる際に使用される結合機構です。
山崎宇宙飛行士はKSCにある「きぼう」船内実験室のフライトモデルの中で、EFBMが正常に動作しているかを確認する手順の確認を実際に行い、問題なく実施できるか評価を行いました。
スペースシャトルのデジタルカメラ操作訓練
被写体を追う星出宇宙飛行士
機材を確認する参加メンバー(左からカレン・ナイバーグ、星出、ケネス・ハム宇宙飛行士)
星出宇宙飛行士は、1J(STS-124)ミッションで共に飛行するケネス・ハム、カレン・ナイバーグ両宇宙飛行士と一緒に、スペースシャトルに搭載されるデジタルカメラの操作訓練を行いました。
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