JAXA宇宙飛行士活動レポート 2006年6月
JAXA宇宙飛行士の2006年6月の活動状況についてご紹介します。 「きぼう」日本実験棟運用シミュレーション訓練
筑波宇宙センター(TKSC)にて、「きぼう」日本実験棟シミュレータと運用管制室を結び、「きぼう」船内実験室が国際宇宙ステーション(ISS)へ結合した後に行う起動運用を模擬した運用シミュレーション訓練が行われました。 星出宇宙飛行士は、NASAでの地上業務のため、地上と軌道上の宇宙飛行士との交信担当として訓練を受けており、その経験を踏まえ、技術支援の一環として参加しました。
無重量環境訓練施設(NBL)での船外活動訓練
NASAジョンソン宇宙センター(JSC)にある無重量環境訓練施設(Neutral Buoyancy Laboratory: NBL)にて、古川、星出、山崎宇宙飛行士は船外活動訓練を行いました。この訓練は、水中用宇宙服を着用してプールに潜水し、水の浮力で無重量環境を模擬して行われます。今回の訓練はミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)として行われる4回の船外活動基礎訓練のうちの1回で、先輩宇宙飛行士と一緒に潜り、船外活動に必要な基礎技能を修得するというものです。古川飛行士はオリバス飛行士と、星出宇宙飛行士は若田宇宙飛行士と、山崎宇宙飛行士は野口宇宙飛行士と潜水し訓練を行いました。 スペースシャトルが地上に帰還する際にはアンテナを格納しペイロードベイ(貨物室)ドアを閉じますが、この運用の際に不具合が発生した場合、緊急の船外活動を行い手動で対応します。今回は、この船外活動について訓練を行いました。また、ISSのコンポーネントの交換作業も行いました。 インストラクタの技量維持訓練
星出宇宙飛行士はTKSCにて、将来、「きぼう」船内実験室に設置されるクリーンベンチ(Clean Bench: CB)、溶液結晶化観察装置(Solution Crystallization Observation Facility: SCOF)のインストラクタの技量維持訓練に参加しました。 訓練インストラクタは、ISS搭乗宇宙飛行士に対する訓練に備え、日々インストラクション技術の維持に努めています。 星出宇宙飛行士はISS搭乗宇宙飛行士役として訓練に参加し、インストラクタの技量維持、並びに訓練全体をより良くするために、宇宙飛行士の観点から訓練自体の評価を行いました。
国際宇宙展示会開会式
金沢市で、国内外の宇宙に関連する分野の専門家が集まり、研究発表を通じて意見交換や交流を深める「第25回宇宙技術および科学の国際シンポジウム(International Symposium of Space Technology and Science: ISTS)」が開催され、向井宇宙飛行士は、金沢21世紀美術館で行われた国際宇宙展示会の開会式に参加しました。会場には約100名の方々が集まりました。 開会式では、地元の梅光保育園の子供たちによるベル演奏、ISTS的川組織委員長、ISTS金沢実行委員会副会長の石原教育長の挨拶があり、石原教育長より絵画、作文、詩、俳句の優秀作品の表彰式が行われました。向井宇宙飛行士は、作品の作成者に対して激励の言葉を贈り、開会のテープカットを行いました。 最終更新日:2006年7月21日
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