|
||||||
![]() |
JAXA宇宙飛行士活動レポート 2006年7月
JAXA宇宙飛行士の2006年7月の活動状況についてご紹介します。
|
![]() |
![]() |
アクエリアス内でデータに目を通す若田宇宙飛行士(右)とカレン・コハノヴィッチ潜水技術者(左)(提供:NASA) | 第10回NEEMO訓練メンバーによる船外活動の様子(提供:NASA) |
若田宇宙飛行士は、米国フロリダ州キー・ラーゴ沖の海底約20mに設置されている米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)の海底研究室「アクエリアス」にて行われた第10回NASA極限環境ミッション運用(NASA Extreme Environment Mission Operations: NEEMO)訓練に参加し、アクエリアスでおよそ1週間、訓練メンバー3名とアクエリアス技術者2名と生活を共にしました。この訓練は、長期滞在訓練をさらに発展させた訓練で、閉鎖施設での共同生活を通して、リーダーシップやチームワーク、自己管理能力を向上させることを目的としています。
今回の訓練に、コマンダーとして参加した若田宇宙飛行士は、訓練の指揮・取りまとめを行うとともに、他のメンバーと、NASAが開発中の月・火星探査で使用する次世代宇宙服開発関連の試験、遠隔操作によるローバー(Remotely Operated Vehicle: ROV)を使用した構造物の建設、通信や航法の技術確認を行いました。
![]() |
![]() |
![]() |
1週間にわたる海底でのミッションを振り返ると、船外活動等の作業手順の構築、訓練、そして実際のミッション運用に至る一連の流れが宇宙飛行にとてもよく似ていると思いました。月や火星の重力環境を模擬したた状態で行った船外活動では、国際宇宙ステーションやスペースシャトルでの無重力下での船外活動と異なり、海底の地面の上を「歩く」ことができる事がとても新鮮に感じられました。 |
![]() |
![]() |
![]() |
実験装置の地上モデルを操作する古川宇宙飛行士(左) | 実験装置の説明を受ける古川宇宙飛行士(左) |
古川宇宙飛行士は筑波宇宙センター(TKSC)にて、「きぼう」日本実験棟船内実験室に設置されるタンパク質結晶生成装置(Protein Crystallization Research Facility: PCRF)のアドバンスト訓練リハーサルに参加しました。アドバンスト訓練とは、国際宇宙ステーション(ISS)搭乗宇宙飛行士に対して行うISSに関する一般的な運用訓練で、そのリハーサルは、アドバンスト訓練自体の質を向上させることを目的としています。
古川宇宙飛行士は、訓練を受ける宇宙飛行士役としてリハーサルに参加し、宇宙飛行士の観点から、アドバンスト訓練の全体評価を行いました。
![]() |
![]() |
潜水前の若田宇宙飛行士(中央) | 潜水する若田宇宙飛行士(中央) |
若田宇宙飛行士は、ドイツにある欧州宇宙機関(ESA)の欧州宇宙飛行士センター(European Astronaut Centre: EAC)で行われた船外活動基礎訓練カリキュラムの評価試験に参加しました。この訓練カリキュラムは、ESAがNASAと協力して開発したものです。
若田宇宙飛行士は、ESAのパオロ・ネスポリ宇宙飛行士、NASAのスコット・パラジンスキー宇宙飛行士とともに訓練を受ける宇宙飛行士役として参加し、実際の訓練カリキュラムに沿って、講義や無重量環境訓練施設(Neutral Buoyancy Facility: NBF)での訓練を行い、宇宙飛行士の観点から、訓練カリキュラムの評価を行いました。
古川宇宙飛行士は沖縄県うるま市、石川会館にて「たのしい授業 in 沖縄 テーマは『宇宙』」と題して行われた講演会に参加し、「宇宙への道」をテーマに講演を行いました。会場には約650名の方々が来場されました。
講演で古川宇宙飛行士は、医師から宇宙飛行士を目指したきっかけや宇宙飛行士になるにはどうしたらいいのか、また、宇宙飛行士の1日の生活や訓練、ISSについてなど、映像を交えながら紹介しました。会場に訪れた子供たちは熱心に映像を見つめ、講演に聞き入っていました。また、会場からは様々な質問が寄せられました。
<< 6月 | 8月 >> | ![]() ![]() ![]() |
![]() |