JAXA宇宙飛行士活動レポート 2004年7月
JAXA宇宙飛行士の2004年7月の活動状況についてご紹介します。 ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)候補者訓練古川、星出、山崎(旧姓角野)宇宙飛行士は、7月も引き続きスペースシャトルのミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)候補者訓練を行いました。 3名は、ペンサコーラ海軍飛行場(米国フロリダ州)にて、8月から行われる予定のT-38ジェット練習機(以下T-38)操縦訓練前の準備として、T-34C練習機(以下T-34C)操縦訓練を行いました。なお、T-34CおよびT-38操縦訓練では、操縦中のストレス下で、複数の作業(通信、計器チェック、操舵など)を同時に行うことで、宇宙飛行でも要求されるマルチタスク能力、クルー間の連携力を高めます。T-38およびT-34Cについては活動レポート2004年6月をご覧ください。 T-34C練習機操縦訓練
T-38の操縦経験のないMS候補者のための飛行機操縦訓練です。シミュレータを用いた操縦訓練や計器飛行の講義の他、実際に飛行機を操縦して有視界飛行と計器飛行を行い、離着陸や上昇下降、旋回等の基本操作を習得しました。有視界飛行とは、文字通り窓から外を見て操縦する飛行方法です。一方計器飛行は、悪天候など視界が悪いときに計器だけを頼りに操縦する飛行方法で、外の景色が見えないようにして訓練を行います。8月27日には、野口宇宙飛行士が自身の飛行訓練のためT-38に乗ってペンサコーラ海軍飛行場を訪れ、訓練中の3名を激励しました。 向井宇宙飛行士飛行10周年記念 子ども宇宙教室&講演会
7月24、25日に、向井宇宙飛行士は、STS-65ミッションで飛行してから10周年を記念して行われた記念事業で、自身の生まれ故郷である群馬県館林市を訪れ、「子ども宇宙教室」や「記念講演会」を行いました。 館林市文化会館で行われた子ども宇宙教室では、参加した約1000人の小中学生の生徒の前で、「無重量」や「真空」、「宇宙での生活」についての授業を、楽しく分かりやすく行いました。 同じく館林市文化会館で行われた記念講演会では、「夢に向かってもう一歩!」と題して講演を行い、約1200人の参加者に対して、宇宙開発の現状や向井宇宙飛行士の活動について語りました。
向井宇宙飛行士が1998年の2度目の飛行で宇宙に持っていたキュウリの種から育った6代目のキュウリが、日本宇宙少年団館林分団から向井宇宙飛行士に贈られ、会場の参加者とともに、宇宙キュウリを味わいました。 講演会の終わりには、10年前に宇宙飛行中の向井宇宙飛行士と地上から無線で交信した当時の中学生たちのメンバーが壇上に現れ、向井宇宙飛行士との再開を喜び合いました。 最終更新日:2004年9月6日
|