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土井宇宙飛行士ステータスレポート
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11月29日飛行10日目、土井宇宙飛行士は宇宙から第3回目の報告を行いました。今回はスペースシャトルからの地球や星の観測についての報告です。

 皆さん、こんにちは。今日は皆さんにスペースシャトルからの地球や星の観測について紹介したいと思います。

 スペースシャトルには地球や星を見るために、色々な観測機器が積み込まれています。例えば、これは皆さんのよくご存じの35ミリ版カメラです。これを使うと地球の写真を簡単に撮ることができます。

 それからこれは、もう少し大きなフィルムの70ミリ版カメラです。これを使うと本当に素晴らしい地球の写真を撮ることができるんですよ。

 もちろん、動いている地球を撮るためにはムービーカメラが必要です。キャムコーダーです。すごく使い方は簡単ですよ。

 もちろん地球の細かなところを見るために双眼鏡もスペースシャトルにはついています。
 スペースシャトルの窓から見る地球の姿は本当に素晴らしいものです。

 皆さん、では早速地球を眺めてみることにしましょう。

 宇宙に来て私たちが真っ先に目にするのは、その地球の姿です。地球は真っ暗な宇宙空間で青く輝いています。ここに何十億の人たちが住んでいるとは思えないくらい静かです。
 目に見えるのは青い海と白い雲、それに大陸です。

 なおスペースシャトルに乗っている私たちにとって、ふるさとと言えば地球しかありません。アメリカも日本もウクライナもインドも、それらの国がどこにあるかは見えなくとも、この地球が私たちのふるさとなのです。

 海の上を飛んでいるときは、白い雲の造形を見ているだけで飽きません。大陸の上を飛んでいるときは、その複雑な地形に驚きます。青く輝く素晴らしい地球に私たちは生まれることができて本当に素晴らしいと思います。

 スペースシャトルが夜の側に入ると、スペースシャトルの窓から、本当に素晴らしい星空を見ることができます。

 スペースシャトル自身が大気層の上の方を飛んでいるので、ここから見る星空は地上のように瞬いていません。下に遠く輝いている星空を見るのは本当に不思議な感じです。

 ここで皆さんに、日本の「東亜天文学会」の皆さんからの質問をいくつか紹介しましょう。
 最初の質問は、天の川は見えますかという質問です。スペースシャトルからは本当に素晴らしく天の川がよく見えます。スペースシャトルが南半球と北半球を行ったり来たりしていますから、ここからは北半球、南半球両方の天の川を見ることができます。私自身、いままでに天の川以外にも南十字星や大マゼラン星雲、小マゼラン星雲を見ることができました。

 2番目の質問は、宇宙では昼間でも星を見ることができますかという質問です。残念ながらスペースシャトルからでも昼間、本当に明るい星、例えば金星のような星しか見ることができませんでした。でも昼間に真っ暗な空を背景にして輝いている太陽や地球を見るのは本当に印象的です。

 私はこれから、スペースシャトルのカメラを使って天体写真に挑戦してみようと思います。動いているスペースシャトルから、どんな星の写真が撮れるか皆さん期待して見てください。

 皆さん、どうも有り難う。


Last Updated : 1997.12. 1


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