| 今回(2003年12月研究報告会)の提案に際しては、カプセルがどのようにして持ち込まれたかということについて、ドキュメンテーションなどによる表示があることを前提とし、主にカプセルそのものの展示、観客との接点の持ち方について提案をおこなった。
カプセルが手に触れられるような高さに固定する為の展示台として、330x330x高さ800mmの黒御影石を用いた。さらにその上に、330x330x高さ300mmの透明のシリコンラバーのキューブを積み重ねる。このキューブには、上面から、底面(黒御影石の上面)まで開いた手のかたちの穴が穿たれており、その手のひらの中心あたりに、カプセルが黒御影石の上に直立している。
これは、手を開き、透明なキューブの上面から、穿たれた手の型に沿うように手を降ろしていくことでカプセルに触れるのだということを観者に示唆している。
同時に、黒御影石の部分は地球ないしは地球のコアが抜き取られたイメージ、その上の透明なキューブは地球を取り巻く大気あるいは宇宙というように、観者が巨視的な視点に立ち、地球を取り巻く宇宙を想像しながら、カプセルに触れるというイメージづくりの手助けとなるような目論みである。
これは研究報告会当日、会館ホールの入口に展示された。 |