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宇宙ステーション補給機「こうのとり」初号機打ち上げ10周年にあたって

最終更新日:2019年9月25日

宇宙ステーション補給機「こうのとり」は、日本で初めての有人宇宙施設へ物資を運ぶ補給船として開発され、安全性の高いロボットアームを使ったドッキング方式を世界で初めて実現しました。この方式は現在では国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給機におけるスタンダードな方式として定着しています。
また、「こうのとり」は世界最大級の補給能力を活かし、「きぼう」の実験装置や、ISSの運用に欠かせないISS電源システム用バッテリ、宇宙飛行士の生活用品などの補給物資を送り届け、2009年の第1回目のフライトから10年間に渡りISS計画を支えてきました。
さらに、7号機では小型回収カプセルで、日本としては初めてとなるISSからの実験試料回収に成功しました。このように補給能力の進化や新たな取組みにチャレンジし続けながら、7号機までミッション達成率100%という実績を積み上げてきました。「こうのとり」8号機、そして最後となる「こうのとり」9号機においても、これまで同様、準備を怠ることなく確実な物資供給を行いつつ、将来の宇宙探査や新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」へ向けた技術の先行投入や事前検証を行う予定です。

今後も「こうのとり」の確実な運用を通じて、ISS運用や利用成果の創出に貢献するとともに、将来の探査に繋がる技術獲得を行っていきます。引き続き皆様のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2019年9月25日
有人宇宙技術部門長
若田光一

 
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