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昨年度に引き続き、「ISS R&D Conference 2018」において、国際宇宙ステーション(ISS)利用に関する「JAXA/NASA共同ワークショップ」を開催しました。このワークショップは、日米両国政府による「日米オープン・プラットフォーム・パートナーシップ・プログラム(JP-US OP3※)」の下、ISS全体および「きぼう」を最大限に活用して成果最大化を図るとともに、新たな成果創出に繋げるため、2016年から実施しているワークショップです。JAXAとNASAの協力により出された優れた利用成果と、今後、さらに成果を最大化するための協力のアイデアや計画を紹介する場となっています。
日程 | 2018年7月23日(月) |
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会場 | 米国サンフランシスコ |
概要 | 米国の潜在的ユーザを中心に約150名が参加し、立ち見が出るほど盛況でした。今回のワークショップでは、OP3に基づく日米の連携成果や今後の計画・展望などを紹介し、より具体的な進展に対して参加者の関心を得ることができました。 |
JAXA若田理事(有人宇宙技術部門長)、およびNASAゲスティンマイヤー有人探査運用局長から、今年はISSの組立開始から20年、「きぼう」運用開始から10年の境目の年であること。また、日米双方の研究者が連携する協力の枠組みであるJP-US OP3を通じて、日米協力の更なる発展への期待が示されました。
また、JP-US OP3の成功事例として、ゲスティンマイヤー局長からMAXI-NICER※の連携によるより高精度かつ迅速な天体現象の観測を実現していること(後述)や、「きぼう」における高品質タンパク質結晶生成実験を通じて新たな創薬に寄与していることなどが紹介されました。
MAXI(広い視野で天体から発生するX線を観測する装置)が発見したガンマ線バーストなどの天体現象を、地上のネットワークを通じて米国のNICER(高い分解能で天体から発生するX線を詳細に観測する装置)チームに通報し、当該天体を詳しく観測することで、天体で発生している短い時間(1日から数日)で起こる現象の解明を行ってきた成果を紹介しました。また、この2つの装置を直接、ISS上で連携させることで、MAXIの発見からさらに短時間(数分から数時間)でのNICERによる詳細な観測を可能とするOHMAN※計画について紹介しました。
世界で初めて軌道上での1G対照群の飼育が可能な動物飼育装置を用いた実験の概要と、その結果、無重力の影響で発現が変化する遺伝子を厳密に特定し、その機能解析を行っている状況などについて報告しました。また、サンプルシェアをした米国研究者より、一部の宇宙飛行士に生じる無重力環境の目(視力・視覚)への影響に関する研究結果についても紹介されました。
2015年に打上げられたCALETによる今までの観測成果として、日本および米国の研究者から、4.8TeVまで高エネルギー領域の電子スペクトルや、重力波発生時のガンマ線同時観測結果等の解析結果が紹介されました。国際研究者チームの協力による解析作業により、宇宙物理学に貢献する様々な科学成果が得られています。
「きぼう」におけるロボティクス技術の軌道上実証の概要や今後の構想について紹介しました。また、JP-US OP3における活動の一環として、JAXAのInt-BallとNASAのAstrobeeを用いたアジア協力に関する軌道上での教育イベントの構想について紹介しました。
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