このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。
<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。
日米両国政府による「日米オープン・プラットフォーム・パートナーシップ・プログラム(JP-US OP3※)」を受け、昨年度に引き続き、7月17日に国際宇宙ステーション(ISS)利用に関するワークショップをJAXAとNASA共同で開催しました。このワークショップは、ISS全体および「きぼう」日本実験棟を最大限に活用して成果最大化を図るとともに、新たな成果創出に繋げるため、JAXAおよびNASAの利用戦略や利用成果、それぞれが持つ実験環境などを紹介する場となっています。
日程 | 2017年7月17日(月) |
---|---|
会場 | 米国ワシントンDC |
参加者 | 米国の潜在的ユーザを中心に約200名が参加しました。 |
JAXA浜崎理事(有人宇宙技術部門長)、およびNASAゲスティンマイヤー有人探査運用局長から、昨年に引き続き開催された本ワークショップにて、JAXAとNASAの利用協力が更に加速し、すばらしい成果がもたらされるであろうこと、また利用者コミュニティとの協働が進む中、更なる利用機会拡大への期待が示されました。
JP-US OP3により、これまでは使えなかったJAXAのユニークな実験設備の利用機会が米国ユーザに開かれたことへの感謝の意と、JAXAとNASAは、ともにISS利用成果最大化を目指し、利用機会を拡大していく必要性が示されました。
JAXAきぼう利用センターの田崎センター長、および松本技術領域主幹から、JAXA初のマウス長期飼育ミッションにおいて、0G~1Gの間を可変できるPartial-G環境を作り出せる新規装置(小動物飼育装置(MHU))でミッションが成功したことを説明。日米間の特別な取り決めの下、利用機会提供の検討が進行中であることなどを紹介しました。
また、より使いやすい船外利用に充実させるため、従来に比べて小型・中型サイズの実験機器が搭載でき、高頻度な実験機会提供を目指した実験プラットフォーム(中型曝露実験アダプター(i-SEEP)、簡易曝露実験装置(ExHAM)、小型衛星放出機構(J-SSOD))を整備し、有償利用で提供している旨を紹介しました。
日程 | 2017年7月18日(火)~20日(木) |
---|---|
会場 | 米国ワシントンDC |
主催 | NASA、CASIS*1、AAS*2 |
参加者 | 全日程で約1,000名の登録がありました。 (昨年度約700名) |
「きぼう」利用に関して、日本からはテクニカルセッション等で5件の発表(JAXA発表3件、実験提案者発表2件)を行い、「きぼう」利用成果と共に、「JP-US OP3」による日米協力の情報を発信しました。この内、JAXAの「きぼう」を用いた超小型衛星放出プラットフォームの成果が、「ISS Research Award」を受賞しました。日本の成果による受賞は2年連続となります。全受賞8件のうち1件が日本によるものです。
I. JEM Small Satellite On-orbit Deployer (J-SSOD)
2015年12月に日米政府は「日米オープン・プラットフォーム・パートナーシップ・プログラム(JP-US OP3)」を発表しました。OP3は、NASAとJAXAに対し、ISS利用を通じて「新たな協力枠組み」の構築を要請するものであり、日米政府に対し既存の枠組みではできなかった新たな枠組みを示す必要があります。OP3を進めるために原則とガイドライン等を定める新しいコラボレーションプランを策定中です。
OP3を促進するために昨年のISS R&D会合で米国ユーザを対象としたワークショップを開催し、本日も開催することができました。11月には、東京で日本人のユーザを対象とする同様のワークショップ開催を検討しています。
昨年以降、JAXAは「きぼう」のユニークな能力を用いて素晴らしい利用成果を得ており、タンパク質結晶生成や船外利用等、有望な利用領域を促進しています。
さらにJAXA初のマウス長期飼育ミッションについて、新規開発した小動物飼育装置(MHU)とJAXA独自のPartial-Gを作り出す装置を組み合わせ、ミッションは成功裏に完了しました。MHUはユニークで日本の研究者にとっても重要なので、これまでの枠組みの下では国際パートナーへ提供する予定はありませんでしたが、OP3という日米間の特別な取り決めの下で、協力の優先順位を高めています。(コラボレーションプランに基づく等価交換・相互交換が必要)
「きぼう」はISSで最大の船外利用環境となる船外実験プラットフォームを有していますが、この利用をよりユーザフレンドリーにするため、中型曝露実験アダプター(i-SEEP)のようなユニークなシステムを開発しました。i-SEEP等は商業利用も可能なので、詳細は展示ブース22番を訪ねてください。
これらの「きぼう」船内外の利用は、ISSの価値を向上し、素晴らしい成果を出すに違いありません。本ワークショップで日米のISS/「きぼう」における協力が加速されることを願っております。
浜崎理事および日本の方々と共に、今日この第2回JAXA/NASAジョイントワークショップで開会挨拶ができて嬉しく思います。こんなにも多くの方々が、ISSを使うことに興味をもっていること、および与圧(船内)ペイロード・非与圧(船外)ペイロードの「きぼう」モジュールのユニークな機能を理解していることは本当にエキサイティングなことです。
日米オープン・プラットフォーム・パートナーシップ・プログラム、またはOP3は、米国研究者にとって、これまでNASAが使えなかったJAXA設備へのアクセスを可能とします。JAXAはISSパートナーシップにおいて、他のどの国も用意できない幾つかの非常にユニークな実験装置を持っています。 これらには、齧歯類の遠心加重力装置、水棲生物実験装置、および高温材料試験装置を含んでいます。 今日はこれらや他の実験装置についての詳細な説明があります。
科学研究協力におけるNASAのプライオリティは、NASAとJAXA双方が持つISSの実験装置を日米の研究者に提供しその研究を進捗させ、OP3が目指す目標を達成する様々な方法を提示することです。JAXAの発表者からISSにあるユニークな実験装置についての詳細を聞く際に、どのような科学的疑問への解決は可能になるか、新たな発見が見いだせるかを考えてみてください。ISSで行われる研究計画とその効果を最大化するため、米国の研究コミュニティが日米の実験装置を利用できるように、NASAとJAXAは協働する準備を整えています。
JAXAは昨年開催されたワークショップを契機として実験装置の改良と全ての研究者へのアクセス機会の拡大を進めてくれています。浜崎理事および彼のチームは、これらのユニークな実験装置を通して可能となる研究について、今日のプレゼンテーションで例を上げて提示してくれます。JAXAはISSで非常に多くの実験装置を有しており、それらの改良を継続してくれています。私は、これらの利用機会を可能にする日本のパートナーに感謝し、このパートナーシップがすべての研究者のために開かれることを願っています。
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency | SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約 |