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SRTMの観測原理(詳細) その2

・シャトルの姿勢

 本ミッションでのシャトルの姿勢はとても特徴的です。
シャトルのペイロードベイ(貨物室)内にあるメインアンテナは、アンテナ面がペイロードベイの水平面に対して14度の傾きを持つようにペイロードベイ内の支持構体に傾斜させて取り付けられています。船外アンテナを北に向け、アンテナの指向方向及びマストの角度が地球との垂直線から45度を保持するよう、シャトルの姿勢を地球との垂直線から59度傾けた状態で飛行します。この姿勢は、陸地の多い北半球の観測範囲を広げるのに有効で
す。
 また、シャトルの尾部を進行方向に、ペイロードベイを地球方向に向けて飛行します。これは、シャトルの窓へのスペースデブリ衝突のリスクを軽減するためです。

シャトルによるスキャンSAR観測イメージ
 スキャンSARはアンテナのビームを操作して観測幅を広げる技術です。ビームの操作には、アンテナに取り付けられた複数の位相器から送信する位相を個々に変化させて電子的に操作する方法と、アンテナ自体を動かして機械的に操作する方法の2通りあります。
 SRTMではSIR-CにスキャンSARが用いられ、電子的にビーム
を操作します。

 ※:SRTMでは船尾を進行方向に向けて飛行します



・SRTMの技術的な難しさ
  • マストの伸展/収納
     マストの長さは60m。宇宙空間で伸展させる構造物としては過去最長です。打上げおよび帰還時には約1/20の長さに折り畳んでペイロードベイ内のキャニスターに収められています。キャニスター内部のモータによって1ベイごとに逆にひねりながら伸展/収納される技術は、本ミッションでの技術的な挑戦です。マストの伸展は打上げ約5時間30分後に開始され、約17分かかります。
     装置の故障などで伸展/収納できない場合は、船外活動(EVA)を行って手動で伸展/収納します。
  • 外乱や振動による姿勢変化を最小限にする
     今回のミッションでは、シャトルはマストを伸ばした状態で秒速約7.7kmで飛行します。このとき、メインアンテナやマストの先の船外アンテナには重力作用による外乱*1や、毎日実施されるシャトルの軌道制御(スラスタ噴射)によるマストの揺れやしなりなどの振動が発生します。メインアンテナと船外アンテナのずれは±0.03度以内でなければならないという精度の高い制御が要求されています。
     シャトルの姿勢が大きく変化する軌道制御や振動を押さえるための姿勢制御は、観測をしない海上を飛行中に行います。重力作用による姿勢への影響は、船外アンテナの先にとりつけられたスラスタから常時少しずつ窒素ガスを噴射することにより、観測中でも制御します。また、観測中の船外アンテナのずれの修正は、クルーの操作で適宜行われます。

*1:低軌道(軌道高度1,000km以下)を飛行する長い軸を持つ宇宙機には、片方の端を地球に向け、もう片方を地球の反対方向に向ける重力傾度(gravity gradient)の姿勢に移行して安定しようとする特性があります。


・宇宙用合成開口レーダーの歴史

 SARの着想は第2次世界大戦初期にレーダー技術が出現した直後からありました。その後、米国が理論、実験の両面から精力的な研究を進めた結果、1950年代後半にはすでに6種類ほどの試験用航空機SARシステムが出現しました。
 宇宙からのSARによる観測は、1978年米国の海洋観測衛星SEASATから始まり、日本の地球資源衛星1号(JERS-1)や、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)のERS-1、ERS-2、カナダのRADARSATなどで行われています。
 シャトルによるSARミッションは、1981年のSTS-2から始まりました。SARを搭載したSpaceborne Imaging Radar(SIR)-Aが最初です。その後、SIR-Aに改良を加えたSTS-41G(SIR-B)、さらに改良を加えたSIR-CがSTS-59とSTS-68で使用されています。STS-59以降、SIR-Cと併せてXバンドの周波数帯を持つ合成開口レーダーX-SARが搭載されたことから、シャトルミッション名に宇宙レーダー実験(SRL)の名称がつきました。
打上げ年月 ミッション名 開発国 特徴
1972年12月 Apollo17号 米国 史上初の宇宙用SAR、ALSE(Apollo Lunar Sounder Experiment)を用いて月面観測を行った。
1978年6月 SEASAT 米国 初めて人工衛星にSARを搭載。海洋観測を目的とした。
1981年11月 STS-2/SIR-A 米国 シャトル搭載SAR。
1983年11月 STS-9/MRSE ドイツ Spacelabミッションの一部として搭載。
1984年10月 STS-41G/SIR-B 米国 シャトル搭載SAR。SIR-Aの改良型を搭載。
1989年5月 マゼラン 米国 金星探査機、初の惑星探査用SAR。金星表面の3次元地図を製作した。
1991年3月 ALMAZ-1 ソ連 SARを搭載。
1991年7月 ERS-1 *1 ESA CバンドSARを搭載。
1992年2月 JERS-1 *2 日本 LバンドSARを搭載。
1994年4月 STS-59/SRL-1 米国 シャトル搭載SAR。SIR-Bの改良型及びX-SARを搭載。
1994年10月 STS-68/SRL-2 米国 シャトル搭載SAR。
1995年4月 ERS-2 *1 ESA CバンドSARを搭載。
1995年11月 RADARSAT カナダ CバンドSARを搭載。
1997年10月 カッシーニ 米国 土星探査機、KuバンドSARを搭載し、土星の衛星タイタンの地表面などを観測予定。

*1:European Remote Sensing Satellite-1,2  *2:Japan Earth Resources Satellite-1



・3次元地図の利用法

 本ミッションで得られる高精度3次元地形図の利用方法として、以下の3つが考えられています。
  1. これまで紙の地図上で等高線を引くことで表示されていた地形図をデジタル標高モデルとして扱えます。そのため、農業、林業などの資源管理、環境の把握、鉱物資源の開発、地方自治体規模の地域生活環境保全、都市開発計画、広域に及ぶ災害状況の把握などを目的として、衛星画像データと様々な地図、統計情報などの地理情報データとを組み合わせ、コンピュータ上での地理情報システムとしての利用が可能となります。
  2. これまで平面的にとらえられていた地球観測データを、地形の違いをも含めたデータとしてとらえることが可能となります。例えば、地形を考慮に入れた地域的な天気予報、気候モデルの改良、山岳部の森林分布量の正確な把握が可能となります。
  3. 平面的な地図よりも、地点間の地理的関係を明確に表す鳥瞰図を用いた都市計画、道路交通網の整備、景観を考慮した建築、カーナビゲーション、無線通信の見通しエリアの把握などへの利用が可能となります。

現行のGPWS
 さらに具体的な例として航空機の安全性に関する説明を行います。
 現在の航空機には、1970年代から、山や地面への不意な衝突を防止するため、対地接近警報システム(GPWS)が装備されています。これは、電波高度計をもとにして地面などへの接近を音声や警報灯で警報するシステムですが、衝突を回避できないほど急な斜面の場合には有効ではありませんでした。世界の航空機による死亡事故原因のトップは、何らかの原因により、乗員が気づかないまま地面に接近し、回避できずに墜落してしまうケースです。

 そこで、ここ数年、機能強化型GPWS(EGPWS)の導入が始まっています。このシステムは、ほぼ全世界の地形や空港周辺の障害物を記憶しており、斜面などへの衝突をパイロットに知らせるもので、安全性は大幅に向上しています。しかしここで使われているデータは、500mから1km程度の粗い地球地図データを使用しているに過ぎません。従って、SRTMミッションで取得したデータ(数値標高データ等)が利用できるようになれば、より精度の高いシステムにすることができるようになると考えられます。
強化型のGPWS 強化型GPWSのディスプレー
「情報提供:全日空」

 対地接近警報システム(GPWS)について詳細を知りたい方は、日本航空のホームページの安全情報(http://www.jal.co.jp/safety/section/flight.html)をご覧下さい。



最終更新日:1999年 8月 30日

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