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STS-107 NASAステータスレポート #25

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ミッションコントロールセンター
2003年 2月 7日(金) 午後 7時00分(米国中部標準時間)
2003年 2月 8日(土) 午前10時00分(日本時間)

 

コロンビア号の空中分解に関する独立事故調査委員会は、ヒューストンのジョンソン宇宙センター(JSC)で、NASAのショーン・オキーフ長官と会談しました。スペースシャトル・プログラムマネージャのロン・ディトモアは、技術者たちと外部燃料タンクの状況について話し合いを持つため、ルイジアナ州のミシューにある外部燃料タンクの製造メーカへと飛びました。回収チームは、引き続き破片の捜索を続けています。

ディトモアは、午後のブリーフィングで、テキサス州フォート・ワースで、長さ約26~27インチ(約66~68.6 cm)、幅18インチ(約45.7 cm)のスペースシャトルの片方の翼の前縁部の耐熱材である強化カーボン・カーボン(RCC)の一部が見つかったことを明らかにしました。その破片が右の翼のものなのか、左の翼のものなのかは、今のところ明らかになっていません。事故原因の究明で最も重要とされるスペースシャトルの破片の調査は、220人のNASA要員および800人の軍人を含め1200人以上の要員を回収作業へと展開するなど、規模が拡大されてきました。

コロンビア号の調査は、退役海軍大将であるハロルド・ゲーマンが指揮するコロンビア号事故調査委員会(Columbia Accident Investigation Board:CAIB)へと引き継がれ、新しい局面をむかえています。

今回の調査について、スペースシャトル・プログラムマネージャのロン・ディトモアは、「調査は骨の折れる作業であり、長引くだろう。」と語りました。さらに、「私は、今回の出来事により発足した(スペースシャトル・プログラム)チームを誇りに思う。」とも語りました。オキーフNASA長官も、JSCの職員と会った際、事故以来の悲しみの中での彼らの貢献を称えながらディトモアの言葉を復唱しました。また、宇宙計画はこの事故を乗り越えてより一層強くなるだろうと語りました。

事故調査委員会(CAIB)はJSC近郊に本部を置く予定です。CAIBの構成員は、以下のホームページに公開されています。
http://www.nasa.gov/columbia/board_documents.pdf

午後のブリーフィングでディトモアは、事故原因がまだよく分かっていないコロンビア号の最後の数分間のセンサ類の停止順序をチャートで示しました。ディトモアはまた、米空軍のカメラが撮影したコロンビア号が頭上を飛行しているぼやけた写真を公開しました。ディトモアは、コロンビア号のダメージについて説明してきたこれまでの記者会見での内容から一転し、原因はまだ不明確であるとの見方を示しました。「この写真に、事故の原因に関する何らかの重要な手がかりが含まれているかどうかは、今のところ不明である。」とディトモアは語りました。

事故原因の分析が進む中、国際宇宙ステーション(ISS)の第6次長期滞在クルーは、本日、ロシアのプログレス補給船からの補給物資の積み下ろしを終え、多くの生医学実験を行いました。第6次長期滞在クルーのコマンダーのケネス・バウアーソックス、フライト・エンジニアのニコライ・ブダーリン、NASAのISSサイエンスオフィサーのドナルド・ペティットは、宇宙飛行76日目、ISS滞在74日目となりました。

スペース・シャトルミッションの先の見えない飛行停止を受け、NASAのマネージャは、4月後半にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられる予定であるロシアの新しいソユーズTMA宇宙船に対して、何らかの調整が必要かどうかを協議しています。この飛行では、「タクシー」クルーを乗せて、ISSの緊急帰還船となるソユーズ宇宙船をISSへ運ぶと共に、ISSへドッキングしていた古いソユーズ宇宙船を地球へ戻します。各国際パートナは、ISSに人を常駐させ、安全、かつ生産的であり続けられるよう協力することで一致しています。

地上では、コロンビア号の回収作業の影響で、ISSから第6次長期滞在クルーを帰還させることができない間、スペースシャトルフライトが再開するまでの、ISSの適切な人員配置、補給品を維持できるよう協議が行われています。次回のプログレス補給船のISSへの打上げは、食料、燃料、およびメンテナンス部品といった大量の補給物資を搭載し、6月に予定されています。

現在ISSに結合しているプログレス補給船は、4月のソユーズ宇宙船の打上げに向けてISSを正確な軌道位置に修正するため、来週早々にもリブースト(ISSの軌道を遠地点で2マイル(約3.2 km)、近地点で10マイル(約16 km)上昇)のために使用される可能性があります。リブーストをいつ実施するかについては、来週2月10日に決定されます。

第6次長期滞在クルーは、米国東部標準時間2月11日午前9時34分(日本時間2月11日午後11時34分)から記者会見を行い、地上の記者からの質問に答える予定となっています。この模様は、NASAの各センターにいる記者からの質疑応答形式でNASA TVにて放映される予定です。

次のSTS-107事故関連のブリーフィングは、同じくNASA TVにて、NASAの各センターをつないで記者の方々からの質疑応答形式で、2月10日にワシントンのNASA本部からお送りします。時間は未定です。JSCは、土曜日と日曜日(2月8、9日)は、米国東部標準時間で午前11時から午後5時まで(日本時間の翌日午前1時から午前7時まで)開いていますが、ブリーフィングは予定されていません。

NASA TVは、AMC-2衛星、中継器9C、西経85度、垂直偏波3880MHz、音声6.8MHzで見ることができます。

 

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts-107/sts-107-25.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

 

最終更新日:2003年 2月10日

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