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STS-107 NASAステータスレポート #23

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ミッションコントロールセンター
2003年 2月 5日(水) 午後 7時00分(米国中部標準時間)
2003年 2月 6日(木) 午前10時00分(日本時間)

 

スペースシャトル「コロンビア号」の大気圏突入時の空中分解事故の原因究明、およびオービタの破片回収による手がかりの捜索は、本日、カリフォルニア州とアリゾナ州へも回収チームが派遣され、規模が拡大されました。

コロンビア号の着陸16分前の空中分解事故から4日後の本日、スペースシャトル・プログラムマネージャのロン・ディトモアは、コロンビア号喪失の原因究明は、急ピッチで進んでいると語りました。しかし、ロン・ディトモアは、コロンビア号との音声交信が途絶した後、地上のコンピュータに取得された32秒間のデータからの新規情報の取り出し作業はこれまでのところうまく行っていないと語りました。

ブリーフィングの中でロン・ディトモアは、技術評価チームは事故の原因として、打ち上げ80秒後に左の翼にぶつかったコロンビア号の外部燃料タンクの断熱材以外の点についても焦点を当てていると語りました。

コステルニク氏は、退役海軍大将であるハロルド・ゲーマンが指揮するコロンビア号の事故調査委員会は、スペースシャトルの破片と遺体の回収が行われているルイジアナ州のバークスデール空軍基地に設置されていると語りました。

「たったひとつの断熱材だけがコロンビア号喪失の原因であるとは考えにくい。」とロン・ディトモアは付け加えました。ロン・ディトモアは、コロンビア号は、分解する直前、左の翼にかかる抵抗が増大するのに対抗して、操舵用のジェットを噴射しながら機体の傾きを修正しようとしたことを繰り返しました。ロン・ディトモアはコロンビア号について、「よくがんばったが、戦いに負けたことを認めざるを得ない。」と語りました。

コロンビア号事故の技術調査が続けられる中、コロンビア号に搭乗した宇宙飛行士の遺体は、遺体の識別が行われる場所であるデラウェア州のドーバー空軍基地へ運ばれました。遺体は、検死が終了した後、葬儀のために家族へ引き渡される予定です。

ブリーフィングの中でNASAの国際宇宙ステーション(ISS)およびスペースシャトルの飛行局次長であるマイケル・コステルニク氏は、アメリカ国内の連邦および地方関連機関からの2,500人もの要員の協力のもと、回収作業のため「全精力」を注いだ努力を遂行していると語りました。コステルニクは、NASAは、ハロルド・ゲーマン委員長が指揮するコロンビア号の事故調査委員会とコロンビア号のデータの分析に係わる様々な技術チームを統合するため、新たにタスクフォースを設置することを明らかにしました。

コステルニクは、コロンビア号のわずかな破片でさえももらさず回収を進めており、現在までに機首先端(ノーズコーン)およびメインエンジンのような大きな部品の残骸がいくつか発見されていると語りました。コステルニクによると、これらの回収のための活動とデータ解析作業の焦点は、コロンビア号の左の翼部分であり、どんな小さな事象も見逃さずことはできないと語りました。

ISS第6次長期滞在クルー(コマンダーのケネス・バウアーソックス、フライトエンジニアのニコライ・ブダーリン、NASAのISSサイエンスオフィサーのドナルド・ペティット)は、火曜日にISSに結合したロシアのプログレス補給船からの食料、燃料などの補給物資の積み下ろしを行いました。

ペティットは、昨年11月から電源部故障により使用できずに放置されていた微小重力グローブッボックス(MSG)のための交換部品をプログレス補給船から取り出し、「デスティニー」(米国実験棟)内のMSGへ設置しました。

ペティットは、グローブボックスの電源を入れましたがブレーカが落ちたため、地上管制員が電流値などを分析するため、ペティットに電源を遮断するよう指示しました。

NASA TVでは、米国東部標準時間2月6日 木曜日の午前10時(日本時間2月7日 金曜日午前0時)にワシントンの国立カセドラル大聖堂から、コロンビア号の宇宙飛行士の追悼式の模様を放映します。

次のSTS-107事故関連のブリーフィングは、同じくNASA TVにて、米国東部時間2月6日 木曜日の午後4時30分(日本時間2月7日 金曜日午前6時30分)より、NASAの各センターをつないで記者の方々からの質疑応答形式でヒューストンのNASAジョンソン宇宙センター(JSC)からお送りします。

NASA TVは、AMC-2衛星、中継器9C、西経85度、垂直偏波3880MHz、音声6.8MHzで見ることができます。

ステータスレポートは何か進展のあった時点で発行する予定です。

 

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts-107/sts-107-23.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

 

最終更新日:2003年 2月20日

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