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STS-107 NASAステータスレポート #19

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ミッションコントロールセンター
2003年 2月 1日(土) 午後 7時00分(米国中部標準時間)
2003年 2月 2日(日) 午前10時00分(日本時間)

 

スペースシャトル「コロンビア号」と7人のクルーは、本日、軌道からの再突入時、テキサス州中央北部上空で空中分解し、失われました。

コロンビア号とクルーとの交信は、米国中部標準時間2月1日午前8時00分(日本時間2月1日午後11時00分)頃に失われ、この時コロンビア号は高度207,000フィート(約63km)、速度約マッハ18で飛行していました。ミッションコントロールセンターのフライトコントローラとコロンビア号との通信が失われたのは、ケネディ宇宙センター(KSC)への着陸16分前でした。1月16日に打ち上げられたコロンビア号は、16日間の科学研究ミッションからの帰還中で、コロンビア号として28回目の飛行でした。

コロンビア号に搭乗していたのは、コマンダーのリック・ハズバンド(2回目の飛行)、パイロットのウィリアム・マッコール(初飛行)、ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のデイビッド・ブラウン(初飛行)、カルパナ・チャウラ(2回目の飛行)、ローレル・クラーク(初飛行)、ペイロードコマンダーのマイケル・アンダーソン(2回目の飛行)、ペイロードスペシャリスト(搭乗科学技術者:PS)でイスラエル宇宙庁のイラン・ラモーン(初飛行)でした。

コロンビア号との通信が途切れるまで、地球への帰還作業は完璧に行われていました。夜明け前にKSCの長さ3マイルの着陸滑走路近くの多少の霧について判断し、エントリー・フライトディレクタのリロイ・ケインは、軌道離脱を開始するためのコロンビア号の逆噴射ロケットの噴射を承認しました。

ハズバンドとマッコールは、午前7時15分(同午後10時15分)に、軌道を離脱するための噴射を開始しました。ミッションコントロールとクルーとの最後の通信まで、コロンビア号の再突入に関して、何も異常を示すことはありませんでした。

このコロンビア号の事故に関して、NASAのショーン・オキーフ長官と宇宙飛行局長のウィリアム・レディは宇宙飛行士達の家族と会い、哀悼の意を表明し、事故の原因を解明することとスペースシャトルプログラムを押し進めることを約束しました。

「本日はNASAのメンバー、およびSTS-107ミッションで飛行した宇宙飛行士の家族にとって悲劇の日となりました。また同じく国民にとっても悲劇の日となりました。」と、オキーフ長官は表明しました。

「この事故が地上の何か、または誰かによって引き起こされたことを示すものはありません」とオキーフ長官は加えました。

フライトディレクタ主任のMilt Heflinはブリーフィングの中で、フライトコントローラは、コロンビア号との通信が途切れる直前の午前7時53分(同2月1日午後10時53分)頃、左翼の主脚タイヤとブレーキの温度が上昇する様子を確認し、その3分後に、コロンビア号左翼の油圧システムの温度センサからのデータが失われた状況を確認したと、発表しました。午前7時58分(同2月1日午後10時58分)、フライトコントローラは、左翼に設置された温度センサのデータが失われ、その1分後に左翼の2個のタイヤの温度と圧力データが失われたことに気付きました。

コロンビア号との交信を何度か試した後、ケインは緊急事態を宣言し、フライトコントローラは再突入に関するデータの保存を開始しました。この事故に関係した破片を回収するため、テキサス州からルイジアナ州におよぶ地域に回収チームが派遣されました。

スペースシャトルプログラムマネージャのロン・ディットモアによれば、分析のための情報収集を行うチームがいくつか組織され、オキーフ長官から指名された外部評価チームへ報告される予定であると発表しました。ディットモアはさらに、現時点ではコロンビア号の破片やクルーの遺体は識別出来ておらず、事故の原因を導くシナリオもないと加えました。

ディットモアは、技術者が機体の整備に関するデータを再評価し、コロンビア号の打上げ前の準備作業を含む全ての関連情報の収集に集中するため、今後のKSCでの他のスペースシャトルの打上げ準備作業は当面中止することを発表しました。

NASAのマネージャは、コロンビア号の事故に関するデータの再調査を開始するため、定期的に会議を行う予定です。NASAジョンソン宇宙センター(JSC)からの次の状況報告は、2月2日午後0時(同2月3日午前3時)(暫定時刻)、テキサス州ヒューストンのJSCから行われる予定です。この模様は、NASAの各センターからの記者のため、質問と回答の双方向通信でNASA TVにて放映される予定です。

NASA TVは、AMC-2衛星、中継器9C、西経85度、垂直偏波3880MHz、音声6.8MHzで見ることができます。

国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗している第6次長期滞在クルー(コマンダーのケネス・バウアーソックス、フライトエンジニアのニコライ・ブダーリン、NASAのISSサイエンスオフィサーのドナルド・ペティット)は、ロシアのプログレス補給船(9P)がISSから分離したすぐ後に、コロンビア号とそのクルーの事故について報告を受けました。プログレス補給船(9P)は、ISSで必要のなくなった廃棄物を搭載し、ロシアのフライトコントローラが軌道離脱のコマンドを送信した後、地球大気に再突入しました。

新しいプログレス補給船(10P)は、第6次長期滞在クルーへの補給品を搭載し、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙機地から、2月2日午前6時59分(同2月2日午後9時59分)に打ち上げられる予定です。

追加のステータスレポートは、新しい情報が入り次第、発行する予定です。

 

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts-107/sts-107-19.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

 

最終更新日:2003年 2月 2日

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