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STS-107 事故調査ステータスレポート #03 |
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NASAジョンソン宇宙センター(JSC)
スペースシャトル「コロンビア号」の事故調査委員会(Columbia Accident Investigation Board:CAIB)は、本日、NASAによる予備段階の分析結果が、大気圏突入の際にコロンビア号の左の車輪格納庫の温度変化が、プラズマの発生によるものである可能性を示していると伝えました。プラズマとは、オービタが大気圏に突入する際、機体の回りを取り囲む非常に加熱されたガスのことです。 CAIBは、破損した耐熱タイルからの構造を伝わっての熱伝達だけでは、最後の数分間に見られた温度変化を引き起こすことは考えにくいと伝えました。プラズマの車輪格納庫または翼部分への流入を含め、事故を引き起こした様々な可能性を視野に入れてさらなる原因の分析が行われています。 CAIBは、着陸脚の位置表示、空気抵抗(drag)の情報を含む他の飛行データから、左側の車輪を予定より早く降ろしたとは考えにくいと伝えました。 アメリカ西部でのコロンビア号の破片の調査は現在も続いています。2月13日の時点では、テキサス州フォート・ワースの南西約40マイル(約64km)にあるグランバリー以西ではスペースシャトルに関連する破片は発見されていません。コロンビア号の破片を積載した最初の2台のトラックが、2月12日朝、フロリダ州のNASAケネディ宇宙センター(KSC)に到着しました。 米国連邦緊急管理庁(FEMA)は、本日、スペースシャトルの破片回収作業は順調に進んでいると報じました。FEMAは、テキサス州の回収地域の72%、ルイジアナ州の回収地域の84%は既に調査済みであると伝えました。 米国環境保護庁(EPA)は、テキサス州の5つの郡で42チームを破片の回収にあてています。事故原因の調査は、スペースシャトルの機体の比較的大きな破片に焦点が向けられています。また、NASAによって特に重要と識別された破片が見つかった地域にも調査範囲を拡大する計画を検討しています。 民間航空パトロ-ル(Civil Air Patrol)は、破片の回収作業範囲をフォート・ワースの西部へと拡大しました。また、小型飛行機によるテキサス州のフォート・ワースからパレスティンにかけての地域の調査を支援するため調整を行っています。米国海軍は、本日到着した機材とダイバーのチームで水中からの破片回収を指揮しています。調査の焦点は、最初、トレド・ベンド貯水池周辺に当てられていましたが、その後、周辺の他の湖へ向けられました。 CAIBは、KSCを訪問してから2日目を迎えています。訪問の目的は、メンバーが1月16日のコロンビア号打上げ時からKSCで行われた作業を把握することです。 CAIBは、2月14日にアラバマ州ハンツビルにあるNASAマーシャル宇宙センター(MSFC)を訪問する予定となっています。CAIBのメンバーは、ヒューストンに戻る予定の2月15日夜までに、ルイジアナ州のニューオリンズ近郊のミシューへも向かい、スペースシャトルの外部燃料タンクの組立てを行っている工場を訪れる予定です。 2月1日のスペースシャトルの大気圏突入時のフライト・ディレクターであるリロイ・ケイン氏は、米国東部標準時間2月14日午後3時30分(日本時間2月15日午前5時30分)に記者会見を行なう予定です。記者会見の模様はNASA TVでお送りします。記者会見の前に、2月1日のスペースシャトルの飛行管制室内の模様を記録したビデオを、2月14日午後0時と午後3時(同2月15日午前2時と午前5時)から放映します。 NASAについてのより詳しい情報は、www.nasa.govをご覧下さい。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/nmrs/nmrs-03.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
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最終更新日:2003年 2月14日 | |||
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