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コロンビア号事故調査委員会(CAIB)公式記者会見(仮訳) |
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2003年5月29日午前0時00分(日本時間) 記者会見要旨
おはよう。いくつか短くて簡単なお知らせの後、委員会メンバーによる報告を行う。 5月31日にここを閉鎖すると同時に、ホットラインなどの一般からの自発的情報の受け付けを締め切る作業を開始する。参考までに、一般からの自発的情報提供の内訳を挙げる。 8月の議会休止までに報告書を仕上げることを目標としている。最終締め切りではないので仕上がらなくとも問題ないが、議会休止前に仕上がると都合がよい。現在7月25日に予定されている。この締め切りに間に合うように予定を組んでいるが、報告を作成している過程で、必要な作業で報告書完成が困難と判明すればさらに時間をかける。急ぐより正確なものにしたい。 私からは以上だ。デュアン・ディール空軍准将に移る。デュアン、どうぞ。
ゲーマン委員長が述べたとおり、私たちも報告書を作成している段階である。 私たちは今週、様々な試験の最終段階を視察した。各場所における試験は以下の通りである。 サウス・ウェスト研究所では、グループ3と共同で、断熱材について新たな段階の試験を行う予定。 私たちが目を通した多くの資料や面談の結果、メンテナンス及び製作作業手順のアップデートが必要であると考えられる。特にケネディー宇宙センター(KSC)は、定期的な審査(レビュー)を行っておらず、ケース・バイ・ケースで実施している状況であった。エンジニアや管理者たちも、現状が100%十分なものではないことには同意している。 問題が発見されても現状のまま飛行を継続する(“fly-as-is”)という判断についても再検討しなければならない。彼等が、これが有人宇宙飛行に直接関わっていることを意識しているか、確認する必要がある。 ISO9000とISO9001のシステムのシャトル計画への適用についても確認する。ISOのシステムは、週何回も同じ作業のある製造業や航空業界に適用されているが、シャトル計画の技術者の業務に適用されるべきか重要視している。 過去のフライトの画像分析の結果、STS-51Fでも外部燃料タンクのフランジ部分及びインタータンク表面の断熱材脱落があったことが明らかになった。バイポッド部の断熱材脱落があった可能性も高い。そうなればコロンビア号の事故以降確認されたバイポッド部断熱材の脱落は3回となる。
サリー・ライド氏はNASAの飛行中のオプションについての報告をまとめている。 今までに見られた断熱材脱落は(STS-112以外は)全て飛行制約になるものとは考えられていなかった。飛行中の異常と分類されていた。 飛行準備審査会(FRR)資料を詳細に読んだところ、飛行安全問題 “safety of flight issue”と許容範囲内の危機“accepted risk”の区別が曖昧であるという点も考慮すべきである。 飛行前に行われた検査の結果がミッション実行判断の裏付けになっていない場合があったことや、NASAがいう“in-family”と“out of family”(許容範囲の定義)の曖昧さも課題として報告書に盛り込む。STS-107以外の4つのミッションについても調査を行っている。 現在は主に組織と資源、情報伝達、S&MA(Safety and Mission Assurance)がどのようにフライト準備段階に関わっているのか、シャトル安全改善プログラムを調査している。
次に、デブリ分析について(化学、物理的な損傷分析を含む)。 以 上 |
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最終更新日:2003年 5月29日 | ||||||||
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