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コロンビア号事故調査委員会(CAIB)公式記者会見(仮訳) |
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2003年4月23日午前3時00分(日本時間) 記者会見要旨
これまでに、72,750の破片が回収され、これは79,900ポンド、シャトル全重量の約36%に当たる。先週発表したとおり、4月30日に回収作業を終了する予定ではあるが、破片の回収は依然重要である。 これから私たちは、さまざまな事実、分析結果、シナリオを報告書にまとめる新しい段階の作業を集中的に行っていくことになる。 今まで行った面談結果の分析を含め、報告書作成作業には数ヶ月かかると思われる。先週、最初のふたつの中間勧告をNASAに提出したが、これからもこのような勧告を必要に応じて随時行う。現在4、5個の中間勧告を作成中である。例えば、先週NASAの故障の木解析(FTA)をふたつ終了したが、それに関する意見も数多くある。 ディットモア氏の辞任についてはノーコメントだ。 報告書の構成について、私たちは以下の4つの項目についてまとめる予定である。
今日は、先週発表した事項についてふたつの最新情報がある。ひとつは、断熱材の解体作業とそこで発見された異常について、もうひとつは、レーダ照射(Radar Cross-Section)に関するテストについてである。 なお、デュアン・ディール氏はミシュー工場での解体作業に立ち会った後、JSCに戻っている。ジョン・バリー氏は今日ケネディ宇宙センター(KSC)にて、デブリ・フィールドでの作業などをこなしている。 先週は、外部タンクET-120の断熱材解体作業について説明したが、今週は、コロンビア号で使用したET-93と姉妹タンクであるET-94の図をお見せする。 私のコメントは以上だ。
訓練の話をする。この訓練には3つの分野がある。宇宙飛行士の訓練、ミッション運用管制要員の訓練、そして打上管制要員の訓練だ。 宇宙飛行士の訓練期間は126週間に及んだ。これはSTS-107の度重なる延期によって通常より2倍近い訓練期間(5000時間)となった。訓練自体は完璧であり、宇宙飛行士の訓練は事故原因につながらないと思う。 運用管制要員の訓練でいくつかの不備や矛盾がみつかった。これらはこの先改善できる分野と考えている。77人いるミッションコントローラーのうち、7名が必要な再認定を受けていなかったとする記録が残っていた。彼らは十分に能力を持った要員だが、いくつかの訓練を修了しておらず、CoFR(打上準備完了審査)プロセスにも報告されていなかった。この点について、委員会は改善すべき点として報告するが、これも事故原因にはつながらなかったと思っている。 打上管制要員の訓練に関しては、KSCにて現在も調査中である。 もっとも注目している大きな論点は、断熱材問題を処理した経緯(story)と米国防総省(DoD)への映像取得依頼に係る経緯の問題だ。このふたつがどのように関連しているか話す。書類などで調べた結果、断熱材の問題は安全面には問題がないと記録されている。フライト中の映像取得依頼に関してもこれは同様にとらえられていた。 委員会はすでに、フライト再開へ向けたふたつの勧告を提出した。これはフライトが再開する前に改善すべき点の提案だ。今後のすべての提案に、フライト再開前に改善すべき点だけでなく、長期的に改善すべき勧告も含まれると思う。最初に提案したのがRCCパネル(の調査)に係わる改善、ふたつ目は映像取得関係の勧告だ。これまでにNASAが作成した飛行再開に関連するリストにはRCCパネルの項目が含まれていなかった。映像取得関係に関しては細かく分類されて含まれていた。
私はグループ3(技術工学分析グループ)が行っていることを話していく。 OEXデータや空熱力的分析のデータを全てチェックし、回収したデブリを見てそれが何なのか、またはそれらから何が分かるのか分析し、また、近々行われるサウスウェスト研究所での試験の準備をしている。 スコット・ハバード氏が現在行っているのは、断熱材衝突試験計画の実施支援だ。現在の予定では、来週にはテストを開始する。まずタイルを含む主脚ドアから始め、その後タイルの試験を行う。タイルの試験終了後、RCCパネルに取り組む。 ダグラス・オシャロフ氏は、(彼にとっては初めて訪れたことになる)ケープ・カナベラル空軍基地とKSCにおいて、回収された破片への超高温下における化学反応が及ぼす影響について分析中だ。これはとても興味深いものだ。 また、彼は新たなRCCパネルの非破壊検査方法を考えるために時間を費やしてもいる。今後、RCC等への対策をたてる際に重要な問題になることが明白だからである。 シェイラ・ウィドナール氏は引き続き、前回のレポートでも言ったように、極端な高温状態における航空力学的な反応を調べている。これは単なる一部分についてではなく、私たちが確認している様々な解析結果を理解することを可能にするため、多くの新しい(解析手法の)領域を確立していっている。 ロジャー・テトラウト氏もまた週のほとんどをKSCに滞在し、化学分析やX線による破片の分析結果からさまざまな新事実が判明している。特に興味深いのは付着物の分析だ。これは何なのか、何で出来ているのか判明させようとしている。なぜならもし私たちが、それらの点を解明できればどの温度でこれらの物質が溶解するのかが判明し、何が起こっていたのかもう少し詳しく知ることができるからだ。その時の温度状態はどうだったのか、そして、この物質はどこからきたのかが予想できるだろう。 私たちの多くは、全ての証拠を集める作業を始めている。それはテレメトリデータ、デブリ分析、OEXデータ、ビデオ、事象の発生した時間(タイムライン)など、これら全てを統合して2月1日に何が起こったのかという仮説を立てようとしている。 例えば事象を選択し、そこから全てのデータを分析して、実際の出来事を話せるようにする。様々な問題が解決されるだろう。私たちはNASAと今週木曜日にミーティングを行い、NASAと考えや仮説についての意見を交換する。そうすることによってお互いに2月1日に何が起こったのか、共通した結論に至るようにする。 これらの仮説をたてるに当たって、センサーデータの性質を理解することが非常に重要である。 私はワシントン大学のブルース・スターリング博士とセンサーの性能(構造や故障の特性)について詳しく調査を行っている。
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最終更新日:2003年 4月23日 | ||||||||||||||||||
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