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STS-107 NASAステータスレポート #16 | |||
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ミッションコントロールセンター
スペースシャトル「コロンビア号」に搭乗している宇宙飛行士達は、スペースハブ研究用ダブルモジュール(宇宙実験室:RDM)での最後の実験を行っており、また2月1日の着陸に向けた準備作業を始めています。 80種類ある実験のほとんどでデータ収集はすでに完了しており、本日は残りの実験を行う最終日でした。特に、水噴霧の消火効果実験(Water Mist Fire Suppression Experiment:MIST)、イスラエルによる地中海上空の砂塵観測実験(Mediterranean Israeli Dust Experiment:MEIDEX)、呼吸器系モニタ装置(Advanced Respiratory Monitoring System:ARMS)について実験が行われました。 試験を行う炉を設定する段階で発生した不具合のため開始が遅れたMISTでの試験回数は、現在30回近くになっています。MISTは、炎を消すときの霧状の水の効果について調べる実験です。この実験は、ハロンのような環境に有害な化学物質の代替物質を作り出すために以前から行われているプログラムの一部として、コロラド州ゴールデンのコロラド鉱工業大学にあるCCACS(Center for Commercial Applications of Combustion in Space)が後援となって行われている実験です。 MEIDEXは、微小なダストやエアロゾルが地球環境に与える影響について研究するという主要な目的を達成するため、大きなダストの集合を撮影することに成功した後、スプライトやエルブスといった発光現象の最後のデータを取得する予定です。MEIDEXは、ペイロードスペシャリスト(搭乗科学技術者:PS)のイラン・ラモーンのイスラエル人にとって初めてとなる宇宙飛行に関係して、イスラエル宇宙局とテル・アビブ大学が後援となって行われている実験です。 クルーはまた、ARMSの心血管実験と生理学および生化学実験(Physiology and Biochemistry:PhAB4)に関連した人体生理学の研究のため、最後の血液、尿、唾液のサンプルの梱包と保存を始めました。これらのサンプルは、地球に持ち帰りさらに研究するため、RDMの冷凍庫で適切な温度に保たれます。 1月29日に起動されたバイオチューブ(Biotube)実験では、強力な磁場環境下で麻の種が生長する様子が観察されました。地上の科学者は、ISSから送信されたビデオ映像から、根が張るまでのおよその時間を計るため、生長した根の長さをモニタしました。 昼シフトで作業をしているコマンダーのリック・ハズバンドとフライトエンジニアのカルパナ・チャウラは、PILOTと呼ばれるコンピュータを使ったトレーニングシステムを用いて、交代で着陸のシミュレーションを行いました。夜シフトで作業をしているパイロットのウィリアム・マッコールは、夜中に訓練を行う予定です。着陸は、米国中部標準時間2月1日午前8時16分(日本時間2月1日午後11時16分)に予定されており、天気予報によると着陸予定地であるフロリダ州のスペースシャトル着陸施設の天気は快晴であるとのことです。もし天気が悪くても、コロンビア号には回復するまで待てるほどの十分な補給品が搭載されています。 ハズバンドはまた、故障した空気浄化システムからミッション初期に漏れた可能性のある水を探すため、RDMの床下をのぞきました。彼は、もし2月1日の再突入と着陸で機体が揺れたとしても、RDMのシステムを汚すほどの水分は見つからなかったと報告しました。しかし予防措置として水関連の部品のいくつかの穴をテープでふさぎました。 次回のSTS-107ステータスレポートは1月31日、あるいは何かイベントが起きた時点で発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts-107/sts-107-16.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
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最終更新日:2003年 1月31日 | |||
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