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最終更新日:2012年08月21日

実験内容

(1)長期飼育実験
メダカ幼魚を軌道上に打ち上げ、国際宇宙ステーションの水棲生物実験装置(図4)で約2ヶ月間飼育します。宇宙での飼育開始後、経時的に水槽からメダカを取り出し、化学固定を行います。また、飼育開始時と終了時に遺伝子保存処理を行います。化学固定試料および遺伝子保存処理試料はすべて地上に回収し、歯と骨の周囲にある組織と細胞について組織解析と遺伝子発現解析を行います。

(2)短期蛍光観察実験
破骨細胞あるいは骨芽細胞で特異的に蛍光を発するトランスジェニックメダカの胚や稚魚を軌道上に打ち上げ、蛍光顕微鏡(図5)で、宇宙での破骨細胞と骨芽細胞の動きをリアルタイムで観察します。


ココがポイント!

マウスやラットを用いた骨代謝異常モデルやヒトの骨粗鬆症による主な骨量減少は海綿骨に見られるのに対し、宇宙では、海綿骨のみならず皮質骨も減少しているという特徴があります。宇宙においてメダカを用いて破骨細胞の状態を解析することで、これまでに見えていない骨吸収の新しい機構が明らかになる可能性があります。この成果は、皮質骨の骨量低下が見られる老人性骨粗鬆症の新たな治療法開発へのきっかけとなることが期待されます。

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水棲生物実験装置

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水棲生物実験装置 飼育水槽

図4 水棲生物実験装置

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図5 顕微鏡観察システム

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