実験の背景
私たち人類にとってエネルギー問題は年々大きくなっています。そこで新しく注目されているのが工場や自動車などから出される排熱を電気に変換する技術です(図1)。これを可能にする素子を製造する上で鍵となる物質がインジウムガリウムアンチモン(InGaSb)結晶です。混晶半導体であるこの結晶を発電用素子に用いることにより、輻射光を効率良く電力に変換することが出来ると考えています。
しかし、この結晶はインジウムアンチモンとガリウムアンチモンという異なる2つの半導体結晶が混ざったもの(混晶半導体)なので、その結晶を品質よく作ることは難しいとされています。そのため、結晶が作られていく過程(結晶成長過程)で、どのようなことが起こっているのかを調べる必要があると考えました。
図1 排熱を電気に変えるデバイス
工場や車からの排熱は赤外線で、太陽光発電で利用されている可視光とは違い目に見えません。 この赤外線は熱光発電素子に照射することで電気に変換することが出来ます。
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