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流体現象研究


(1) 実験テーマ名
非定常マランゴニ対流の三次元流動と液柱表面温度の同時観測

(2) 代表研究者
西野 耕一(横浜国立大学)

振動流の概念図
(3) 実験目的
 温度差による表面張力の差に駆動される非定常対流構造の解明に向けた研究を行います。
 微小重力環境において顕在化する液柱マランゴニ対流について、流れ場の三次元計測、液柱表面温度計測、内部の流速分布計測、表面流速測定等、最新の流体計測手法を用い、液柱マランゴニ対流の不安定性に関する新たな知見を得ます。今回の実験では、非定常に変動する流れの観察を目的としています。
 シリコンオイルの液柱による実験は、半導体製造に用いられるフローティングゾーン法のモデルとして、研究が進められております。シリコンオイルは、粘性や熱伝導性など実際の半導体融液と物性値が異なる点もありますが、流れの基本的なメカニズムは半導体融液と極めて類似しております。そして、流れの光学的観察ができ、化学的な安定性もあることから、液体実験用の試料として広く用いられております。
 本実験の成果は、宇宙ステーション用共通実験装置(流体物理実験装置)の技術検証とともに、マランゴニ対流現象の解明を通じて、地上での高品質半導体結晶の製造にも寄与することが期待されます。
(4) 実験方法
 流体物理実験装置 II型を用いて実験を行います。微小重力達成後、長さ20mm(直径28mm)の液柱を形成し、上下ディスクの温度差が50℃になるよう、酸化インジウムヒータ(加熱)とペルチェ素子(冷却)を用いて制御します。今回の実験では、非定常流れを観察対象としており、その流れの様子は3つのCCDカメラを用いた観察(a)や、超音波流速計による流速分布計測(b)、フォトクロミック法による液柱表面の流速測定(c)、赤外放射温度計による液柱表面温度分布測定(d)等を、液柱内の温度計測と併せて実施し、互いのデータを比較検討しながら、液柱内流れの構造をつかみます。  
流体物理実験
装置 II型

(a) 3次元流速測定

 3次元流速測定は、液柱内に分散させたトレーサの動きをCCDカメラにより観察し、液体の各部分における流れの方向、速さを3次元的に知る方法です。
 観察に3つのCCDカメラを用いることにより、トレーサの動きを精度よくとらえることができます。

(b) 超音波流速測定

 ある速度を持った物体から発せられる音や、反射して帰ってくる音は、その速度によって波長が変化します(ドップラー効果)。
 超音波流速測定ではこの原理を利用して、液柱内のトレーサの速度を求め、液体の動きをつかみます。

(c) 表面流速測定(フォトクロミック法)

 フォトクロミック法による表面流速測定では、紫外線レーザの照射により生じた発色部の移動速度を計測することから、トレーサ法で求めるのは難しい液柱表面部の流速を算出します。
 液体には測定のための染料を予め混入しておきます。

(d) 表面温度計測(赤外放射温度計画像)

 マランゴニ対流発生の源である液柱表面の温度分布を、赤外放射温度計を用いて測定します。赤外放射温度計は、物質から放出される熱赤外線波長や強度が温度により変化することを利用して、温度分布を画像の形で表します。
 取得されたデータは熱電対による液柱内の温度計測結果と合わせ評価します。
流体物理実験装置の観察系


(5) 実験試料
液柱形成用試料:シリコンオイル(粘度2cSt:フォトクロミック染料を溶解)
流れ追跡用粒子(トレーサ):ナイロン12(粒子径100μm)

(6) 実験装置
 流体物理実験装置 II型
 液柱端部のサファイアガラス製の加熱ディスク面に光学透過性を持つコーティングヒータを蒸着し、端面からの3次元観察を可能としています。また、超音波流速計、フォトクロミックによる表面流速計、赤外放射温度計を装備し、宇宙ステーション用実験装置でも採用される最新の計測機器を装備しております。

(参考)
非定常対流構造とは
 時間とともに、流れの方向や強さが変化するような対流の構造。

マランゴニ対流とは
 流体の自由表面に温度差があると表面張力に差が生じ、表面張力の大きな方(低温側)に流体表面が引っ張られるため流れが生じます。この流れをマランゴニ対流といい、液柱においては、液柱表面では高温端から低温端に流れが生じ、その結果中央部では低温側から高温側に向かう流れとなります。

振動流とは
 振動流は、層流(流れが比較的遅い場合)と乱流(流れが比較的はやい場合)の境界に位置する流れの形態で、層流の断面観察で見られる高温表面から低温表面に向かう規則的な流れが、液柱の円周方向に回転する現象ですが、その詳細については未だ解明されておりません。
フローティングゾーン
法の概念図
半導体を作製する方法として回転引き上げ法とフローティングゾーン法(帯溶融法)があり、前者は主として集積回路等に、後者は電力用・宇宙用素子等の作製法として用いられております。
 原材料のシリコンロッドに融液柱が形成されるフローティングゾーン法では、マランゴニ対流がシリコン融液柱の不純物の輸送や取り込みに影響を及ぼしていると考えられております。


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