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2007年6月15日(金) 午後10時00分(米国中部夏時間)
2007年6月16日(土) 午後0時00分(日本時間)
スペースシャトル「アトランティス号」と国際宇宙ステーション(ISS)では、めくれた耐熱ブランケットの修復と、不具合のあったロシアのナビゲーションコンピュータへの電源供給の復旧、そして細心の注意を必要とする太陽電池パドル(Solar Array Wing: SAW)の収納が完了し、本日大幅に状況が改善しました。
ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のジェイムズ・ライリーとジョン・オリバースは7時間58分にわたる船外活動を行い、予定されていたすべての作業を完了しました。オリバースは、アトランティス号の軌道制御システム(Orbital Maneuvering System: OMS)ポッドの耐熱ブランケットをステープラとピンで留める作業に2時間費やしました。この耐熱ブランケットは、6月8日のアトランティス号打上げ時に、角が4×6インチ(約10×15cm)ほどめくれていたものです。
一方、ライリーは新しい酸素発生装置(Oxygen Generating System: OGS)用の水素排気口を、「デスティニー」(米国実験棟)に取り付けました。この装置は、クルーの呼吸用に水から酸素を取り出して供給し、残った水素は船外に排出します。
これらの作業が終了した後、ふたりの宇宙飛行士はアトランティス号とISSの船内に残る仲間のクルーやヒューストンの飛行管制官と協力して、P6トラスの右舷側SAWの収納を完了させるため、細心の注意を必要とする作業へと移りました。P6トラスの右舷側SAWの収納作業は、今秋予定されているスペースシャトルミッションでこのトラスを現在の暫定的な場所から恒久的な場所へと移設するための準備作業です。
昨年12月のスペースシャトルのミッションで、SAWの収納作業後半で同様の問題に直面した際に得た教訓を学んだSTS-117ミッションチームは、十分に訓練を重ねた手順に従って、SAWを保護用の箱に収納する作業を進めました。箱への収納が終了し、米国中部夏時間6月15日午後7時40分(日本時間6月16日午前9時40分)に箱のラッチが閉じられました(船外活動開始から7時間15分後)。ライリーとオリバースは、収納が行われる間、支援を行いました。
本日の収納作業では28回のコマンド送信が行われ、今回のミッションの収納作業全体では45回のコマンドが送られたことになります。
船外活動が行われている間、ロシアの飛行管制官らは、ISSのコントロール・モーメント・ジャイロ(Control Moment Gyroscopes: CMG)に対してISSの予備的な姿勢制御と姿勢の調整機能を提供するロシアのコンピュータ2台に起きた不具合の解決作業を続けていました。故障していると思われる電力スイッチを外部のケーブルでバイパスした後、ISSのコマンダーであるフョードル・ユールチキンとフライトエンジニアのオレッグ・コトフは、両コンピュータの3系統のうち2系統を起動することができました。
現在これらのコンピュータが正常に動作しているかどうかモニタされており、ISSがロシアの地上局の上空を通過する時に地上へ送信される詳細なテレメトリを基に、夜通しデータの評価が行われます。各コンピュータは、それぞれ1系統が動作していれば問題なく役割を果たすことができます。
最後の1回となる船外活動は6月17日に予定されています。この船外活動ではMSのパトリック・フォレスターとスティーブン・スワンソンが、前倒しで行う作業と太陽電池パドル回転機構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)を起動する準備を行う予定です。SARJには、ISSが軌道を周回する間、新しい一対のSAWが太陽を追尾できるようにする機能があります。
6月16日には、クルーは最後の船外活動の準備をし、6月16日午後3時(同6月17日午前5時)からの定例の記者会見でミッションについて話す予定です。
次のSTS-117ステータスレポートは、6月16日午前(同6月17日午後)、または新規イベントがあれば発行する予定です。
出典:STS-117 MCC Status Report #15(NASA)
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
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