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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #07-07

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第14次長期滞在クルー
2007年2月4日(日) 午後4時00分(米国中部標準時間)
2007年2月5日(月) 午前7時00分(日本時間)

国際宇宙ステーション(ISS)のクルーのうちのふたりがこの4日間で2回の船外活動を行い、最近起動された冷却システムに関して、暫定的なシステムから恒久的なシステムへの接続を完了させる作業を行いました。今回の船外活動時間は、7時間を少し越えるものでした。

米国製宇宙服を着用した第14次長期滞在クルーのコマンダーであるマイケル・ロペズ-アレグリアと、フライトエンジニアのサニータ・ウィリアムズは、米国中部標準時間2月4日午前7時38分(日本時間2月4日午後10時38分)、予定より数分早く船外活動を開始しました。道具やテザーの準備を終えると、ふたりはISSの大きなトラスの中央付近にあるZ1トラスとS0(エスゼロ)トラスが接続されている場所へと移動しました。このエリアは「ネズミの巣(rats’ nest)」とも呼ばれています。

ふたりはこの狭いエリアで、電力ケーブル2本と、流体用の着脱コネクタ(Quick Disconnect: QD)配管4本を、まもなく停止される初期外部能動熱制御システム(Early External Active Thermal Control System: EEATCS)から外して、「デスティニー」(米国実験棟)の恒久的な冷却システムへと接続しなおす作業を行いました。

2月4日に設定を切り替えた冷却ループは、中温ループ(ループB)と呼ばれるもので、デスティニーに設置されている熱交換器を介してアビオニクス機器とペイロードの排熱を行います。1月31日の船外活動で、ロペズ-アレグリアとウィリアムズは、ISSの環境制御システムの排熱を行う低温ループ(ループA)の設定切替えを行っていました。

2月4日の船外活動では、P6トラス後方の放熱ラジエータを格納する作業の支援も行いました。このラジエータは、暫定的な冷却システムを介してISSの温度を適切に保つために、P6トラスが2000年に取り付けられた時から使用されていました。ふたりはラジエータを固定するための機構を用いて固定作業を支援しました。1月31日の船外活動で格納された右舷側のラジエータと異なり、今回格納されたラジエータには、ISSの太陽に対する姿勢の関係から、保護用の断熱カバーをかける必要はありませんでした。3番目のラジエータも、2007年夏のSTS-118ミッションで格納される予定です。P6トラスの3基のラジエータのうち、この3番目のラジエータだけは、P6トラスがトラスの左舷側の先端に移設された後に再び展開される予定です。

ラジエータの格納が終わると、ロペズ-アレグリアとウィリアムズは、1月31日に作業が完了できなかった初期アンモニア充填装置(Early Ammonia Servicer: EAS)と呼ばれる大きなアンモニア貯蔵タンクの2本の流体配管のうちの2本目を取り外し、それを収納しました。EASは、ISSの暫定的な冷却システムの冷媒であるアンモニアが漏れた場合にアンモニアを補充するために設計されたものです。もはや必要なくなったこのタンクは、今年の夏に行われる第15次長期滞在クルーの船外活動で取り外され、投棄される予定です。

ロペズ-アレグリアは、P6トラス上で右舷側の太陽電池パドル(Solar Array Wing: SAW)と、SAWをたたんで格納する太陽電池ブランケット収納箱(Solar Array Blanket Box: SABB)の写真を撮影しました。技術者がこの画像を解析し、スペースシャトルによるSTS-117ミッションでこのSAWを格納するための最終的な計画を決定します。

撮影が完了すると、ロペズ-アレグリアとウィリアムズは、S0トラスからデスティニー、そしてデスティニー前方のスペースシャトルのドッキングポートとなっている与圧結合アダプタ2(Pressurized Mating Adapter: PMA-2)へと接続される電力ケーブルの敷設作業を再開しました。この電力ケーブルは、Station-to-Shuttle Power Transfer System(SSPTS)と呼ばれる電力供給用の配線です。このシステムにより、スペースシャトルは、ISSにドッキングしている間、ISSの電力を使用できるようになり、ISSに滞在可能な期間を延長することができます。SSPTS は、今年6月のSTS-118ミッションから使用が開始される予定で、スペースシャトル「エンデバー号」は2週間飛行することができるようになります。2月4日の船外活動では、6本のうち3本の電力ケーブルが接続されました。残りの電力ケーブルは2月8日に予定される船外活動で接続される予定です。

ロペズ-アレグリアは、米国のモジュールとロシアのモジュールを結合している別の与圧結合アダプタのデータ中継ボックス用の日よけを取り外しました。この日よけはもはや不要となったため、畳まれて船内に回収されました。今後プログレス補給船かスペースシャトルに積載され、廃棄される予定です。

エアロックに戻ったロペズ-アレグリアとウィリアムズは、船外活動の初期にアンモニアの氷の薄片数個が確認されたため、念のため汚染除去作業を行いました。

今回の船外活動は、2月4日午後2時49分(同2月5日午前5時49分)に終了しました。これはロペズ-アレグリアにとって8回目、ウィリアムズにとっては3回目の船外活動でした。ロペズ-アレグリアは累積時間のランキングでスティーブン・スミスを抜き3位となりました。ウィリアムズは、女性宇宙飛行士の船外活動時間の累積記録としては世界最長となりました。これまではキャシー・ソーントン元宇宙飛行士がこの記録を保持していました。今回の船外活動は、ISS組立てとメンテナンスのための船外活動としては79回目、スペースシャトルがドッキングしていない間にISSから行われた船外活動としては51回目となりました。

2月5日、ロペズ-アレグリアとウィリアムズは、宇宙服のバッテリを充電し、次回2月8日に予定されている船外活動に向けて宇宙服や道具の準備を行う予定です。

ISSクルーの活動状況、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2007/iss07-7.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2007年2月6日

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