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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #06-37
第13次長期滞在クルー 今週、国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、宇宙で運動を行うためのトレッドミルの再整備を行い、間近に迫ったISSの組立てに備えて船内外の準備を整え、また地上と特別な交信を2回行いサッカーや宇宙での食事について話をしました。 ISSの第13次長期滞在クルーのコマンダーであるパベル・ビノグラドフ、フライトエンジニアのジェフリー・ウィリアムズ、そして欧州宇宙機関(ESA)のトーマス・ライターは、滞在中2回目となるスペースシャトル・ミッションに備えた準備を進めています。スペースシャトル「アトランティス号」は、8月27日から開くロンチウィンドウ(打上げ可能期間)での打上げを予定しており、ISSの大がかりな組立てを再開します。アトランティス号によるSTS-115と呼ばれる今回のミッションでは、ISSの梁の役割をするトラスをISSに運び、取り付ける予定です。このトラスはバスほどの大きさがあり、重さは約15.9トン、太陽電池パドルとバッテリおよび関連する電気部品から構成されます。 第13次長期滞在クルーは、今週初めの2日間で、制振装置付きトレッドミル(Treadmill Vibration Isolation System: TVIS)の定期メンテナンス作業を行いました。TVISは、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)に設置された運動用の特別なトレッドミルです。クルーは半年に1度、トレッドミルの構成要素を点検し、磨耗した部品を交換し、新しいベアリングを取り付けることになっています。このTVISは複雑なシステムになっており、ジャイロスコープを利用してトレッドミルを安定させ、さらに運動を行う際の振動がISS本体に伝わらないようにすることで、ISSで行われている敏感な実験の妨げにならないようになっています。豊富な運動は、長期にわたって無重量環境で生活することによる影響を緩和するひとつの方法として、ISSクルーの日課となっています。 今週、クルーは毎日、次回のアトランティス号の飛行(STS-115ミッション)でISSから地上に回収する物品の荷造りと準備を行いました。また、地上の管制官は、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)を操作して、STS-115ミッションに備えました。8月10日に、管制官は、カナダアーム2に取り付けられたカメラで、ISSにつけられたマークを映し出すことが出来る位置までカナダアーム2を動かしました。このマークはISSに新しい構成要素を取り付ける際に、コンピュータ画像を使った位置決めの支援に利用されます。宇宙視覚システム(Space Vision System: SVS)と呼ばれるこのシステムは、STS-115ミッションで新しいトラスを取り付ける際に使用する予定です。 8月11日には、管制官たちがカナダアーム2を操作し、スペースシャトルのミッションで使用する準備が整っていることを事前に点検しました。 今週、クルーは特別なゲストとの交信を行いました。8月8日に、FCバルセロナ(サッカーチーム)のコーチや選手達がヒューストンで行われる試合の前にNASAジョンソン宇宙センター(JSC)を訪問し、その際、クルーと交信を行いました。サッカーファンでもあるライターは、この交信中に、宇宙でのサッカーの動きをチームのメンバーに見せました。8月10日には、シェフのエメリル・ラガッセと交信し、宇宙食や今回のミッションについて話しました。ラガッセは、数種類のレシピをNASAに提供しており、前回のスペースシャトルミッションでは、そのレシピどおりに調理された宇宙食がISSに運ばれました。第13次長期滞在クルーは、今週その料理を食べました。 次回のISSステータスレポートは、8月18日または新規イベントがあれば発行する予定です。ISSクルーの活動状況、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2006/iss06-37.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2006年8月14日
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