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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #06-07

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第12次長期滞在クルー
2006年2月17日(金) 午後4時00分(米国中部標準時間)
2006年2月18日(土) 午前7時00分(日本時間)

国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、今週、半年に1度行うトレッドミルのオーバーホールを完了し、来週予定されているISS初の“キャンプ生活(campout)”の準備を始めました。第12次長期滞在クルーのコマンダーであるウイリアム・マッカーサーと、フライトエンジニアのバレリー・トカレフは、数日を費やしてトレッドミルの磨耗した部品を交換しました。他の部品は検査を行った上できれいにしました。この制振装置付きトレッドミル(Treadmill Vibration Isolation System: TVIS)と呼ばれる装置は、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の床のくぼみの中に置いてあり、複雑なシステムにより、クルーが走った振動がISSの構造物や実験装置に伝わらないようになっています。

15日に最終的なテストランと検査を行った後、クルーがトレッドミルの正常な使用を再開する許可が下りました。トレッドミルは、ISS内で利用できる複数の運動器具のひとつです。他には、自転車エルゴメータや、張力で重量を再現する筋力トレーニング装置(Resistive Exercise Device: RED)があります。運動は、長期にわたる無重量状態が身体に与える影響へ対処するために重要です。

来週には、今後の船外活動前の準備時間を短縮できる可能性がある手順を試験するための特別な活動が計画されています。マッカーサーとトカレフが「クエスト」(エアロック)で一晩を過ごすため、クルーやミッションコントロールでは、これを“キャンプ生活(campout)”と呼んでいます。

エアロック内部の気圧は、10.2psi(約0.7気圧)にまで下げられる予定です。この気圧は、地上では1万フィート(約3048m)の高度と同等です。通常、ISS内の気圧は、14.7psi(1気圧)で海面気圧とほぼ同じに保たれています。

低い気圧の中で一晩を過ごすことで、血中の窒素を早く体外に追い出す事ができ、ベンズと呼ばれる減圧症を予防する事ができます。この新しい手順を利用することにより、船外活動を行う宇宙飛行士が純粋酸素を吸入する時間を短縮することができます。

この試験では、マッカーサーとトカレフは、船外活動を行う前にいつも行われているのと同様の手順を多数行いますが、宇宙服を着ることはありません。ふたりは23日午後の睡眠時間の始まる時間にエアロック内に入り、翌朝起床してからISSの主要モジュールに戻ります。

この“キャンプ生活”にそなえて、マッカーサーは「デスティニー」(米国実験棟)の空気の組成を計測する装置の、部品を交換しました。16日に、新しいスペクトロメータをこのMass Constituent Analyzerと呼ばれる計測装置に取り付けました。ミッションコントロールは17日に、この装置の電源を入れましたが失敗に終わったため、マッカーサーがトラブルシューティングを行っています。この問題の原因は、装置内の電気コネクタが適切にはまっていないためかもしれないと考えています。技術者たちは、この問題の解析を続けており、マッカーサーは週末にさらにトラブルシューティングを行う可能性があります。

今週の科学実験では、11日にEarthKAMが撮影を終えました。EarthKAMは、学校の生徒たちが指定した通りに、ISSの窓からカメラで地球の写真を撮影します。

今回の実験期間中には、合計で118校から1,900人以上の生徒が参加しました。今回参加したのは米国、カナダ、アルゼンチン、ドイツ、スペイン、英国、ベルギー、日本、そして初の参加となったニュージーランドの学校です。1,900枚以上の写真が撮影され、海岸の浸食、森林破壊、環境への影響など、さまざまな学習に利用されています。これまでにEarthKAMには1,000校近くの学校が参加し、2万枚近い写真が生徒たちによって撮影されてきました。

EarthKAMの詳細な情報や撮影された画像については、http://www.earthkam.ucsd.eduをご覧ください。

ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、2月24日または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2006/iss06-7.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2006年2月20日

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