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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #06-02
第12次長期滞在クルー 今週、国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、船外活動時に酸素を節約するための装置の取り付けを行い、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)を次回の船外活動に備えて移動させ、また体の動きを研究する実験を開始しました。 ロシアのクリスマス休暇の終わりを祝うため、1月9日の月曜日に第12次長期滞在クルーのコマンダーであるウイリアム・マッカーサーとフライトエンジニアのバレリー・トカレフは、休日を過ごしました。マッカーサーとトカレフは今週後半にRecharge Oxygen Orifice Bypass Assembly(ROOBA)を取り付け、ISSの船外活動を準備するシステムの重要な更新を終えました。ROOBAは、スペースシャトルがISSにドッキングしている期間に行われる船外活動の準備中に、ISSの酸素を節約するための装置です。ROOBAにより、クルーは船外活動の準備中に、ISSのタンクからの酸素ではなく、スペースシャトルの酸素をプリブリーズ用に使えるようになります。クルーは船外活動を行う前に減圧症対策として、純酸素を長い時間、呼吸しなければいけません。この新しい装置は次のスペースシャトルミッション時に使われる予定です。 今週、第12次長期滞在期間中に予定されている科学実験を始めたマッカーサーは、ライクラ®(Lycra)生地のサイクリング用タイツをFOOT(Foot/Ground Reaction Forces During Spaceflight)実験のために装着しました。FOOT実験は、地上と宇宙での下肢の使い方の違いを調べる研究です。マッカーサーは毎日の生活を行う中で足の関節の角度と、筋肉の動き、そして足にかかる力の計測を行うための機材が組み込まれたこのタイツを装着しました。 1月12日にマッカーサーはカナダアーム2を操作し、IUA(Interface Umbilical Assembly)のビデオ映像が撮れるようにしました。このIUAには、ISSのモービルトランスポータ(台車:MT)に電力を供給し、データ、ビデオ信号を伝送するためのケーブルを緊急時に切断する装置が組み込まれています。MTはカナダアーム2を乗せて、ISSのトラスに沿ってレール上を移動する台車です。もうひとつ、同じ装置がMTの反対側に取り付けられており、先月、これが誤作動して予備のケーブルを切断してしまいました。今回のカメラ映像から、エンジニア達は残りの装置とケーブルが無事であったことを確認することができました。マッカーサーとトカレフは2月2日に予定されている船外活動で、無事な方の装置に安全化ボルトを取り付ける予定です。 1月13日に、マッカーサーはカナダアーム2を再度操作して、スペースシャトルに搭載し運ばれてきた補給モジュールをISSに結合させる部分の気密シールを調べるためにカメラを動かしました。エンジニア達はその映像から「ユニティ」(結合モジュール1)の共通結合機構(Common Berthing Mechanism: CBM)に破片が残っている可能性がないかを調べました。その後、カナダアーム2は次回の船外活動の様子を撮影するための場所に移動されました。 トカレフは今週、12月中旬から計画的に停止されていたエレクトロン(酸素発生装置)を再起動しました。エレクトロンは、無人のプログレス補給船(19P)の酸素を使い切るために停止されていました。また1週間を通して、トカレフはロシアの科学実験も行いました。 マッカーサーはアマチュア無線を使って、彼の故郷であるノースカロライナ州レッドスプリングスのPeterson小学校と、オハイオ州ノース・ロイヤルトンのSt. Albert the Great校の生徒達からの質問に答えました。また、日本の広島県の高校生との交信も行いました。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、1月20日または新規イベントがあれば発行する予定です。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2006/iss06-2.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2006年1月16日
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