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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #05-33
第11次長期滞在クルー 国際宇宙ステーション(ISS)の第11次長期滞在クルーは、ドッキングしたプログレス補給船(18P)からの補給品の運び出しや、その使用に今週の多くの時間を使いました。 また、打上げ予定期間まで3週間をきった飛行再開ミッションであるスペースシャトル「ディスカバリー号」の訪問に備えたISSの準備も行いました。 第11次長期滞在クルーのコマンダーであるセルゲイ・クリカレフは、新しいプログレス補給船(18P)システムをISSのロシアシステムへ組み入れる作業を完了しました。また、クリカレフとフライト・エンジニアのジョン・フィリップスは2トン以上の搭載品の一部を取り出しました。このプログレス補給船(18P)は6月18日の夕方にISSとドッキングしました。 食糧、推進剤、衣料品、新しいハードウェアの他に、プログレス補給船(18P)は酸素タンクと固体燃料の酸素発生装置(Solid Fuel Oxygen Generator: SFOG)で80日分の酸素と、エレクトロン(酸素発生装置)の修理をさらに試みるための部品を搭載してきました。ISSで使用される複数の酸素供給源のひとつであるエレクトロンは、酸素を水から分離する装置です。エレクトロンはここ数ヶ月間、停止しています。 今週、クリカレフはエレクトロンの液体ユニットに、新しい電解水の補充と、エアロゾルフィルターの取り付けを行いました。最初の起動試験では、エレクトロンは起動しましたが、すぐに停止しました。2度目の起動では起動して30分足らずでまた停止しました。モスクワの技術者はさらなる原因究明の評価を行っています。プログレス補給船(18P)の貯蔵量と他の酸素供給源を合わせると、エレクトロンを使わなくても今年いっぱいはクルーに酸素を供給できます。エレクトロンの新しい液体ユニットは今年後半にISSへ運ばれる予定です。 今週、ISSのPMA(与圧結合アダプタ)3を収納スペースとして使うために、この4年間で初めて開きました。この作業はISSにスペースシャトルが戻ってきたときの荷物の移送作業に準えた運用のひとつです。飛行再開スペースシャトルミッションであるSTS-114の、7月13日から7月31日までの打上げ予定期間の変更はなく、作業は順調に進められています。STS-114の飛行準備審査会(Flight Readiness Review: FRR)は、ケネディ宇宙センターで6月29日と6月30日に開催が予定されており、打上げ日の決定が行われます。 ディスカバリー号のミッションの重要な役割のひとつとして、補給品の運搬と、スペースシャトルが2年以上前に飛行停止してからISSに貯まってしまった物品の回収があります。ISSに運び込まれる物品も、ISSから運び出される物品も、大部分が「ユニティ」(結合モジュール1)の下側に結合される多目的補給モジュール(Multi-Purpose Logistics Module: MPLM)に搭載されます。今週、ISSクルーは2年半の間使われていなかったドッキングポートの結合機構が、適切に作動するか検証しました。フィリップスは、スペースシャトルがドッキングしたときに、MPLMの位置決めを調整するために使うドッキングポートの窓へのカメラの取り付けを始めました。しかし、このカメラの取り付けは、サーキットブレーカ(電力遮断機)が落ちたために中断されました。フライトコントローラはさらなる評価を待つ間、この作業を行うのを延期することにしました。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、7月1日または新規イベントがあれば発行する予定です。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2005/iss05-33.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2005年6月27日
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