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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #03-64 |
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第8次長期滞在クルー
フォールは今週はじめに、宇宙ステーション(ISS)の「ユニティ」(結合モジュール1)と「クエスト」(エアロック)の間にあるハッチの一部分であるベンチレーション(換気)バルブの漏れ点検を行いました。そのバルブは、今年のはじめに前のISS滞在クルーにより故障の原因究明のため分解され再度組み立てられていました。点検のために、クエストとISSの残りの部分は遮断され、エアロックの内部の圧力は5ポンド/平方インチ(約0.3気圧)まで減圧されました。ハッチは夜通し閉じられ、バルブを通した漏れの計測が行われましたが、漏れは検知されませんでした。 フォールが漏れ点検を行っている間、カレリは「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の居住モジュールの空調システムの故障した熱交換器の交換を行いました。古いものをはずした後、カレリは新しい交換器の正確な接続と固定に関するトラブルにみまわれました。ロシアのフライトコントローラたちは、その問題を検討しており、その活動は次の週も続けることとなります。主系の空調システムは問題なく動作しており、その交換品はバックアップシステムのためのものです。 ロシアのフライトコントローラたちはまた、ズヴェズダのエレクトロン(Elektron)の運用を監視し続けています。このシステムはISSの汚水を再利用するもので、汚水を電気分解して酸素を発生させてISSの空気とします。エレクトロンは間欠的に運用されており、気液分離用のポンプに空気が入ったときには停止されています。この問題は膜の寿命で生じる、過去に経験済みのものと考えられています。交換品は軌道上にありますが、フライトコントローラたちは新しいものを使う前に出来るだけ長く運用を続ける計画にしています。 酸素は、プログレス補給船でISSに運び込まれたタンクからも船内へ供給されます。これらのタンクの酸素は、1月にこの補給船が分離する前までの数週間で使わなければなりません。プログレス補給船の酸素を使用することにより、エレクトロンの連続的な使用は必要なくなります。 フォールとカレリは、12月17日に動力飛行から100周年となる記念日のために時間をとりました。彼らはノースカロライナ州とオハイオ州の小学生たちと会話し、1903年にウィルバーとオービルのライト兄弟が飛行を実現させたライトフライヤー号の模型を浮遊させました。12月19日に、クルーはクリスマスの挨拶を地上に送り、友達や家族から送られたプレゼントをいくつか飾りました。クルーは祭日の計画を紹介し、クリスマスツリーやくつ下を含んだ装飾品を飾りました。フォールとカレリはクリスマスの日は休みの予定で、ビデオ会議用の双方向回線を通して彼らの家族と会う予定です。 12月19日にまた、フォールはFOOT実験(Foot/Ground Reaction Forces During Space Flight experiment)により彼が取得されたデータを地上に送りました。この実験は、クルーが動作するときの下半身とその筋肉の動きを計測した情報を収集するものです。その情報はフォールが着用している、器具が装着してあるタイツを通して集められています。今週のはじめに、フォールは、気泡の形成および移動性の研究(Pore Formation and Mobility Investigation experiment :PFMI)の実験装置からサンプルを取り出しました。この装置は回路のブレーカーが故障したため、実験は停止していました。原因の究明は来週に予定されています。 多くのアメリカの都市の人々は、近い週にISSが頭上を飛行するのを見る機会があるでしょう。何百もの都市における観測の機会についての詳細化された情報と観測の予報については http://spaceflight.nasa.gov/ をご覧ください。 ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、12月24日に、または何かイベントが生じた際にはその前に発行する予定です。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2003/iss03-64.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 |
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最終更新日:2003年12月22日 | |||
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