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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #03-50

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第7次長期滞在クルー
2003年10月10日(金) 午後 4時00分(米国中部夏時間)
2003年10月11日(土) 午前 6時00分(日本時間)


第7次長期滞在クルー(コマンダーのユーリ・マレンチェンコとNASAサイエンスオフィサーのエドワード・ルー)は、いくつかの科学実験を続けながら帰還に向けて準備を始めました。

ヒューストンとモスクワのフライトコントローラたちは、10月28日の地球への帰還のための準備をする時間を、1日に約1時間、クルーの時間割に割り当て始めました。マレンチェンコとルーは、彼らを国際宇宙ステーション(ISS)に運び、現在「ザーリャ」(基本機能モジュール)のドッキングポートに接続されているソユーズ宇宙船で帰還する予定です。

10月9日に、ふたりは打上げおよび帰還時に着用するソコール(Sokol)与圧服を着用し、再突入時および着陸の際の衝撃を吸収するよう各個人専用に作られたシート・ライナーに合うかどうか試しました。宇宙飛行士たちは軌道上に長期間滞在している間、無重力状態の影響により背が少し伸びているので、このフィットチェックは必要となります。

同様なフィットチェックがロシアの星の街(スターシティ)にあるガガーリン宇宙飛行士訓練センター(GCTC)にて、第8次長期滞在クルーのコマンダーでNASAサイエンスオフィサーのマイケル・フォールとフライトエンジニアのアレクサンダー・カレリ、そして欧州宇宙機関(ESA)とロシア航空宇宙局(Rosaviakosmos)との商業契約の下で飛行するスペイン人宇宙飛行士のペドロ・デュークに対しても行われました。3人はカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地より米国中部夏時間10月18日午前0時37分(日本時間10月18日午後2時37分)に打ち上げられる予定の別のソユーズ宇宙船の最終準備を行っています。

10月10日に、ふたりの宇宙飛行士は来週の共同運用、引継ぎ作業、そして科学実験について電話会議で話す機会がありました。第7次長期滞在クルーはまた、重力環境下への復帰のためのロシアの手順の一部としてマレンチェンコが使用する予定のチビス下半身陰圧負荷装置の操作をコンピュータでの訓練で再確認しました。

ルーは「デスティニー」(米国実験棟)内で加速度センサシステムとモニタの点検、そして宇宙でのはんだ付け実験(In Space Soldering Investigation:ISSI)の一部として電気部品の接合を行いました。この実験は地上でのはんだの表面張力の挙動についての基礎的な科学的情報や、今後行われるISSの組み立てや保全作業のための有益な情報を得るために行われました。彼はまた、流体力学実験において、人体内での成長と同じ様に3次元の細胞組織を培養させることができる培養槽(バイオリアクタ)の中での生物組織成長実験のサンプルの混濁問題をどのようにして軽減させるかについて、米国立衛生研究所(NIH)のヨシュア・ジマーベルグ博士と意見の交換を行いました。

今週の終わり頃に、電力の供給とデータの伝送に使われる回路のひとつで使われている遠隔電力制御モジュール(Remote Power Controller Module: RPCM)のひとつに欠陥が発見されました。その影響を受けた回路は、デスティニーのビデオスイッチングユニットのものです。この欠陥はクルーやこれから行われるソユーズのランデブーとドッキングに深刻な障害をもたらすものではありませんが、デスティニーのカメラポートが動作しない、軌道上でのいくつかの冗長性がなくなるなどの影響があります。フライトコントローラたちは故障の修理とその部分の交換の可能性を検討しています。

ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また地上のある地点からのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。

ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、10月17日に、または何かイベントが生じた際に発行する予定です。


出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2003/iss03-50.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2003年10月14日

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