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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #03-37

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第7次長期滞在クルー
2003年8月8日(金) 午後 4時00分(米国中部夏時間)
2003年8月9日(土) 午前 6時00分(日本時間)

 

第7次長期滞在クルー(コマンダーのユーリ・マレンチェンコとNASAの国際宇宙ステーション(ISS)サイエンスオフィサーのエドワード・ルー)は、今週は独特な微小重力科学実験を行うと共に、軌道上実験室の運用システムの維持作業を続けました。

8月4日には、クルーは4月26日にISSに打ち上げられて以来、軌道上での100日目を達成しました。彼らは乗ってきたものと同じソユーズ宇宙船で10月末に地球へ帰還する予定です。ISSの第8次長期滞在クルーであるマイケル・フォールとロシア人宇宙飛行士のアレクサンダー・カレリは、第7次長期滞在クルーと交代します。フォールとカレリは、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙飛行士ペドロ・デュークとともにロシアのソユーズ宇宙船に搭乗し、10月18日にISSへ向けて打ち上げられる予定です。デュークは、ISSで1週間以上にわたって科学実験を行った後、第7次長期滞在クルーとともに地球に帰還する予定です。フォールとカレリ、デュークは、米国中部夏時間8月14日午後3時(日本時間8月15日午前5時)に、ヒューストンのジョンソン宇宙センターで行われるニュース会見で彼らのミッションに関して説明を行います。この様子は、NASA TVで放映されます。

今週、ISSでは、微小重力研究グローブボックス(Microgravity Sciences Glovebox: MSG)内に設置された、固体液体混合による結晶粒粗大化実験2(Coarsening of Solid-Liquid Mixtures 2: CSLM-2)に関する作業を、ルーが行いました。CSLM-2実験は、ジェットエンジンのタービン翼などの金属材料が、結晶粒粗大化(coarsening)と呼ばれる過程で弱体化する状態を研究するものです。マレンチェンコは、地球観測実験を行い、宇宙での植物の生長を研究するロシアの農業実験を終えました。彼はこのRasteniya-2実験で得たデータを地球への帰還に備えて保存しました。

8月7日に、軌道上のコンピュータが、ロシア側の熱制御システムの2つの系統のどちらも認識できなくなったため、ISSの運用システムは短期間の間「サバイバル・モード」へ移行しました。必須のシステム以外は自動的に停止されましたが、飛行管制官とペイロード管制官たちは、クルーと一緒になって運用システムやペイロードシステムを再立ち上げさせました。この間、運用上あるいは科学的に大きな影響は特に生じませんでした。

ルーとマレンチェンコは、予備の米国の宇宙服をルーの体に合うようサイズの調整を行いました。ルーの元々の宇宙服は、このミッションの初期の試験の際に、問題が生じていました。モジュール構造で設計されたこの大きな宇宙服は、米国のエアロックからの船外活動が必要となる時に備えて、ルーの体のサイズにあわせて簡単に調整できるようになっていました。当初、宇宙服のサイズ調整を行っていた時、冷却システムは正常に動作しませんでした。しかし、後のテストで動作するようになりました。宇宙服の専門家は、2着の宇宙服の問題点を解決するため原因究明を続けます。

今週、マレンチェンコは、「ズヴェズダ」サービスモジュールの後部にドッキングしているプログレス補給船の酸素を使用してISSの加圧を行いました。今月末にこの宇宙船が分離するまで、残っていた酸素が使われます。この分離は、米国時間の8月28日に打ち上げられる新しいプログレス補給船に備えて、ドッキングポートを開けるために行われます。

ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また地上のある地点からのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。

ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://www.scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、8月15日、または何かイベントが生じた際に発行する予定です。

 

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2003/iss03-37.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

 

最終更新日:2003年8月11日

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