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油井宇宙飛行士の活動状況(2015年12月 7日)
12月3日、油井宇宙飛行士とチェル・リングリン宇宙飛行士は、Ocular Healthと呼ばれる眼の機能障害を調べる実験の飛行およそ120日目のデータ取得の続きを行いました。ふたりは眼と心臓の超音波測定を行いました。取得した超音波映像で目の形態、視神経を包む視神経鞘の様子、眼球のサイズなどがわかり、微小重力環境に滞在することによる眼の変化を調べます。
Ocular Health実験では、微小重力状態によって誘発される視覚障害/頭蓋内圧のリスクを把握するため、系統的な生理データの収集を必要としています。研究者は、宇宙滞在中および帰還後に変化する視覚、血管、中枢神経系の測定値データが、対策や臨床診療ガイドラインを作る助けになると考えています。
油井宇宙飛行士は、ソユーズ宇宙船での地上への帰還準備のため、オレッグ・コノネンコ宇宙飛行士とともに通常時の帰還訓練を行いました。ふたりはISSからの離脱、および下降時の事前データを確認し、帰還時のタイムライン(ソユーズ宇宙船の起動から地上への着陸後の作業まで)に沿った訓練を行いました。油井宇宙飛行士はソユーズ宇宙船のレフトシーターとして、ソユーズコマンダーのコノネンコ宇宙飛行士の補佐を行います。油井宇宙飛行士ら43Sクルーの地上への着陸は12月11日午後10時10分ごろ(日本時間)を予定しています。
また、油井宇宙飛行士は帰還に向けて私物の梱包作業を継続しました。それらの物資は自身とともにソユーズ宇宙船(43S)に搭載して地上に回収するほか、今後打上げ予定のドラゴン補給船運用8号機、9号機で回収されます。
油井宇宙飛行士の軌道上動画 最新号
『宙亀通信』(Vol.22) 解説!宇宙での体重測定
【補足】油井宇宙飛行士が使用している体重計はBMMD(Body Mass Measurement Device)というもので、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)に設置されています。
映像で油井宇宙飛行士が行っているように、身体を丸めた状態で手足を装置の上に乗せます。すると、バネの力で上下に何度も揺さぶられます。
この他にも軌道上加速重量計測装置(SLAMMD)という装置がありますが、BMMDはより以前から体重測定に使われていたものです。
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