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大西宇宙飛行士と、はじめしゃちょーが宇宙実験をライブ配信! KIBO SCIENCE 360 - A SPACE EXPERIMENT with Google実施(2016年10月27日)
2016年10月26日、国際宇宙ステーション(ISS)の大西宇宙飛行士と筑波宇宙センターを繋ぎ、「KIBO SCIENCE 360 A SPACE EXPERIMENT with Google」宇宙実験ライブを行いました!
"宇宙実験の意義や大切さを理解し、社会に役立つ自分だけの「新たな実験を創造」する"をテーマに、Twitterなどで募集した実験を、なんと現在ISSでミッションに当たっている大西宇宙飛行士が実際に実演!地上では大西宇宙飛行士の母校の生徒さんたちも参加しました。
このプロジェクトのCEO(Chief Experiment Officer)として実験が大好きな人気YouTuberのはじめしゃちょーが就任し、MCに宇宙飛行士を目指すタレントの黒田有彩さんを迎え、特別解説には星出宇宙飛行士が参加しました。ISS、筑波宇宙センターと、パブリックビューイング会場として日本科学未来館を結んだ3元生中継に加え、その様子をYouTubeでもライブ配信しました。
はじめしゃちょー、星出宇宙飛行士、黒田有彩さんと別室に集まった宇宙キッズの小中高生によって宇宙実験を楽しく学びました。
星出宇宙飛行士によって、実体験に基づいたタイムラグのあるISSと交信するためのコツをはじめ、ISS滞在中に携わった超小型衛星放出ミッションについて説明が行われました。
また、その他「きぼう」での実験について、日本ならではの簡易曝露実験装置(ExHAM)を使用したISSの軌道上を漂う有機物などを採取する「たんぽぽ計画」、微小重力環境を利用して高品質なタンパク質結晶を作るタンパク質結晶生成実験についても、どのような実験か、なぜ微小重力環境で実験する必要があるか、地上でどのように役立つかなど紹介し、宇宙キッズと共に学びました。
ライブ実験に先立ち、地上でも「きぼう」での宇宙実験をリアルに体験できる「Google Cardboardを組み込んだスペースヘルメット」と、専用アプリ「360度VR宇宙実験アプリ KIBO SCIENCE 360」が紹介され、はじめしゃちょー、星出宇宙飛行士らが楽しみました。
別室に集まった宇宙キッズもVR宇宙実験アプリを体験し、感想を伝えてくれました。
このVRアプリは、以下からダウンロードできます。
(注)本アプリの対象年齢は13歳以上です。12歳以下の方は使用できませんので、予めご了承ください。
カウントダウンの後、はじめしゃちょーからステーションコールという大西宇宙飛行士への呼びかけで交信は始まりました。
今回、集まった宇宙キッズの小中高生には大西宇宙飛行士の母校の生徒さんたちがいて引率した先生は大西宇宙飛行士の恩師というサプライズに、大西宇宙飛行士は、「予想外の人を投入してきましたね。」と感激していました。
はじめしゃちょーからは、二つの実験が提案され、大西宇宙飛行士が実演しました。
一つ目の実験は「新たなカラダの使い方」として、鳥のように羽ばたいて進むことができるか、エアサイクリング(自転車をこぐ動き)をすると体はどのように姿勢を変えるかというものでした。
大西宇宙飛行士は、素手で羽ばたいても難しいからと、扇子を広げてパタパタと扇ぐことで少しずつ体を移動させました。
エアサイクリングではペダルをこぐような動きに合わせて体が回転するという意外な動きに会場は盛り上がり、続いて足で円を描くことで体を回転させる動きも披露すると星出宇宙飛行士も知らなかったと驚いていました。
二つ目の実験は、Twitterに寄せられたアイデアから選んだ、「水が球になる宇宙空間でMIXジュースは作れるのか?」というテーマです。
大西宇宙飛行士は、ジュースより視認性が高いコーヒーとミルクを使うことを提案し、それぞれの容器から出して浮かべました。ここで登場したのは撥水素材で出来た卓球のラケット位の大きさの板です。これを使って器用にコーヒーとミルクの水球を浮かべ、二つをくっつけて混ざる様子を実況しました。宇宙初?のミルクコーヒーを大西宇宙飛行士は、パクッと口に含んで美味しそうに飲みました。
実験実演の後、はじめしゃちょーのYouTubeに寄せられた質問や、集まった小中高生からの質問、サテライト会場である日本科学未来館からの質問に大西宇宙飛行士は丁寧に答えました。
質問を要約してご紹介します。
Q1:宇宙でYouTubeは見られるか
大西:インターネットは使えるが回線は遅いことと、ISSから地上のパソコンにリモートデスクトップ接続して画面を見るため、動画再生は困難。
Q2:宇宙食は一食に一袋で足りるのか
大西:一袋では足りない。一品ずつ小さい袋に分かれているので、一度に2,3袋食べる。
Q3:宇宙飛行を通じて一番印象に残ったことは
大西:最初にソユーズ宇宙船でISSに到着した時のインパクトは印象的だった。ソユーズ宇宙船の窓から見えるISSが大きく、人類はこんなところにこんなに巨大なものを建設したのかと、人間の科学力に圧倒された。
Q4:今回のISS滞在でやり残したことはあるか。また次回やりたいことはあるか
大西:4ヶ月というちょっと短いミッションだったが、密度の濃いミッションであった。沢山の実験やタスク(作業)で満足している。やり残したことは宇宙ステーション補給機「こうのとり」のISSロボットアームでのキャプチャ(把持)と、搭載されている日本製のバッテリを船外活動を行ってISSに取り付けることができなかったのは、ほんの少し残念に思う。次回ISSへの長期滞在の機会には船外活動にトライしたい。
最後に2017年11月頃よりISS長期滞在を控えている金井宇宙飛行士からのメッセージビデオが流され、ライブ交信は終了しました。
今回のイベントの様子は以下でご覧になることができます。宇宙実験の模様を是非映像で確かめてください。
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