フローティングゾーン法は結晶成長法として工業的にも重要な手法である。本研究はフローティングゾーン法における溶融材料内の流動現象を包括的に理解することを目標に、透明なシリコンオイルを模擬溶液とし、液柱マランゴニ対流の挙動観察および計測を行うものである。実験ではシリコンオイルの粘性を変化させた液柱内の流動について、光学的可視化法によって現象の直感的な理解をはかり、その上でドップラー効果を応用した超音波流速分布測定法(UVP)を用いて定量的な測定を行う。この実験により、マランゴニ対流の支配因子であるグラスホフ数、マランゴニ数、プラントル数の影響を調査し、フローティングゾーン法における流動現象の解明ならびに理論モデルの構築に資する。 |