宇宙ステーション補給機(HTV)と生命科学実験施設(セントリフュージ)我が国は国際宇宙ステーション(ISS)計画の最初から、日本の実験モジュール「きぼう」を開発するという方針の下に、この計画に一貫して協力してきました。
10年以上に及ぶこれまでの準備作業の中で我が国は、当初の計画である「きぼう」の開発だけではなく、国産のH-IIBロケットによるISSへの物資の補給手段を開発することも企画提案し、宇宙ステーション補給機(H-II
Transfer Vehicle: HTV)と呼ばれるシステムとしての開発を現在着々と進めています。これは、ISSと地上間の物資の移動を、米国のスペースシャトルやロシアのプログレス補給船、ソユーズ宇宙船だけに頼るのではなく、我が国もその役割の一部を担うことによりISS計画に貢献しようとするものです。
また、我が国はNASAのスペースシャトルによる「きぼう」日本実験棟の打上げの代替として、セントリフュージ(生命科学実験施設)の開発を行い、軌道上でNASAへ提供することになっています*。このセントリフュージでは、大型回転体を用いて人工的に重力を発生させ、微小重力が生物に与える影響を精密に抽出するための軌道上対照実験を行うものです。 * 2005年9月にNASAのISS計画見直しの一環としてセントリフュージは打ち上げないことになり、開発は中止しました。 最終更新日:2007年5月2日
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