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飛行4日目
宇宙飛行士のデイヴィッド・ウルフとピアース・セラーズは、7時間1分に及んだ船外活動を終え、本日予定していた国際宇宙ステーション(ISS)の組み立て作業を全て完了しました。この船外活動では、ISSの背骨となる新しいS1トラスをS0(エスゼロ)トラスの右舷側へ取り付けました。 第5次長期滞在クルーのペギー・ウィットソンとスペースシャトル「アトランティス号」のサンドラ・マグナスは、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)を使って、長さ45フィート(約13.5m)、重さ14トンのS1トラスをつかみ、アトランティス号のペイロードベイ(貨物室)から取り出して、S0トラスの右舷の端に移動させました。ふたつのトラスは、モータ駆動式のボルトで米国中部夏時間10月10日午前8時36分(日本時間10月10日午後10時36分)に固定されました。 ウォルフとセラーズは、ISSの「クエスト」エアロックから午前10時21分(同10月11日午前0時21分)に外へ出ました。最初の作業として、S0トラスとS1トラス間の電力、通信、流体ラインを接続しました。ウォルフがこの作業を行っている間に、初めて船外活動を行ったセラーズは、S1トラスに固定された3個の折り畳まれたラジエータの固定装置を解除し、S1トラスのラジエータが最適に冷却できるよう方向を変えられるようにしました。 ウォルフとセラーズは、その後、新しいSバンドアンテナを設置しました。ウォルフはカナダアーム2の先端に乗り、アンテナの取り付け位置まで移動しました。アンテナを所定の位置に固定するため、S1トラスの端に近い場所で支柱のボルトをきつく締めました。この新しい装置は、ISSから地上の管制者たちに送られるSバンドを使用したデータと音声通信能力を増強させるものです。 それから2人は、S1トラスにCETA(Crew and Equipment Translation Aid)カートを固定していた器具を解除し、ブレーキが使えるように設定しました。CETAカートは、ISSのトラスに沿って移動する手動式の車であり、船外活動クルーや機器の移動時に使われます。 S1トラスの端の下側への外部カメラの取り付けは、この船外活動での最後の主要な作業項目でした。アトランティス号のミッドデッキに搭載して打ち上げられたこのカメラは、S1トラスに設置される予定の2個のカメラのうちの最初のものとなります。これらは、船外活動クルーやロボットアームの操作者の状況把握に使われます。 この船外活動中には、パイロットのパメラ・アン・メルロイは船内から船外活動クルーに指示やアドバイスを与えると共に、予定通り作業が進むよう管理しました。彼女は、船外活動クルーがISSのクエストエアロックから作業を行ったため、ISSのフライトコントロールルームの管制者からの船外活動の指示とロボットアームの操作の助けを得ながら作業を行いました。アトランティス号のコマンダーであるジェフリー・アッシュビーは、カナダアーム2を操作して、記録のためのカメラ映像を提供しました。 船外活動中に使用した工具を確認しながら収納し、作業の後かたづけを行った後、ウォルフとセラーズはクエストに戻りました。エアロックの加圧は午後5時22分(同10月11日午前7時22分)に開始され、船外活動は終了しました。 次のステータスレポートは10月11日の朝(同10月11~12日の深夜にかけて)、または何かイベントが生じた際に発行する予定です。
出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts-112/sts-112-07.html 最終更新日:2002年10月11日
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