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若田宇宙飛行士訓練レポート 第9回

STS-92の船外活動
 STS-92ではミッション中に4回の船外活動が予定されています。1つのミッション中に、4回の船外活動を行うことは、国際宇宙ステーション(ISS)組立てミッションでは初めてのことになります。船外活動チームは1回の船外活動に費やす時間を6時間30分として計画しており、限られた時間を有効に効率よく使うために、検討に検討を重ねてきました。軌道上では、1回目と3回目の船外活動作業をリロイ・チャオ宇宙飛行士とウイリアム(ビル)・マッカーサー宇宙飛行士が、2回目と4回目の船外活動作業をピーター(ジェフ)・ワイゾフ宇宙飛行士とマイケル・ロペズ-アレグリア宇宙飛行士が担当します。船外活動の詳細はこちらをご覧下さい。

船外活動作業者に足場を提供する
APFR
BRT
船外活動訓練を支援する若田宇宙飛行士
 船外活動を行う作業者にとって、体を固定することは作業を行う上で大切なことです。例えばボルトを締める作業1つにしても、体が固定されていないと、無重量という宇宙環境では作用反作用の法則でボルトを締めようとした瞬間、そのボルトを中心に船外活動作業者の体が回転してしまいます。そこで船外活動作業者は、BRT(Body Restraint Tether)と呼ばれる身体固定用テザーやAPFR(Articulating Portable Foot Restraint)と呼ばれる関節機構付足固定具を使用して体を固定します。
 STS-92で若田宇宙飛行士は、Z1トラスやPMA-3といったISSの構成要素をロボットアームでISS本体に取り付ける、といった作業の他に、4回の船外活動にわたってロボットアームを操作して船外活動作業者の支援をする、という重要な作業も行います。
 STS-92の船外活動では、BRTやAPFRを取り付ける場所が少ないとともに、船外活動者が移動時に使用する手すり(ハンドレール)の数もそれほど多くはありません。従って若田宇宙飛行士が操縦するロボットアームの先端にAPFRを取り付け、船外活動作業者に足場を提供したり、また船外活動作業者を作業エリアまで運んだりする船外活動作業の支援が大切な仕事になってきます。若田宇宙飛行士のようなロボットアームの操縦者は、ロボットアームの操縦はもちろんのこと、船外活動の内容も熟知しておく必要があり、また船外活動作業者との連携プレーがたいへん大切になってくるわけです。

最終段階に入った無重量環境試験施設での訓練
 8月22日、無重量環境試験施設(NBL)では軌道上4回目の船外活動の訓練が行われました。この日は本番さながらピーター(ジェフ)・ワイゾフ宇宙飛行士とマイケル・ロペズ-アレグリア宇宙飛行士が船外活動服を着用して水中で訓練を行い、若田宇宙飛行士は2人の宇宙飛行士の船外活動訓練を、ロボットアームを操縦して支援しました。
 NBLでの訓練もいよいよ最終段階です。この日宇宙飛行士たちは、それぞれの役割を確認し合い、手順の最終アレンジとその確認を念入りに行いました。


最終更新日:2000年 9月18日

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