このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。
<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。
「レオナルド」(多目的補給モジュール1)は、イタリア宇宙機関(ASI)が、スペースシャトルによる輸送用に設計・開発した3基の多目的補給モジュール(Multi-Purpose Logistics Modules: MPLM)のうちのひとつです。
MPLMは、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運搬するための再利用型与圧モジュールで、「レオナルド」の他に、「ラファエロ」、「ドナテロ」があります。
レオナルドは、打上げ時はスペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)に搭載され、スペースシャトルがISSにドッキングした後は、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)により、「ハーモニー」(第2結合部)の下側(地球側)に取り付けられます。
取付け後、レオナルドに搭載された物資の移送がISS船内で行われます。物資の移送が終了すると、レオナルドはSSRMSでISSから取り外され、再びペイロードベイに搭載されて、スペースシャトルと共に地上に帰還します。
レオナルドのISSへの打上げは6回目、MPLMとしては9回目の打上げとなります。
項目 | 値 |
---|---|
寸法 | 約4.57m(直径)×約6.4m(長さ) |
搭載可能ラック総数 | 16ラック |
質量 | 4.45トン(貨物なし) |
搭載可能重量 | 6.8トン |
ISS長期滞在クルー6人体制に必要な設備や実験ラック、補給物資が搭載されます。
今回ISSに運ぶクルーの個室(6台目)は、米国の「トランクウィリティー」(第3結合部)に設置される予定ですが、トランクウィリティーがISSに到着するまでは、一時的に「きぼう」日本実験棟船内実験室に設置されます。
クルーの個室は、主にクルーの寝室として使用されます。
個室はラックサイズで、内部は、クルーが衣服を着脱できるほどのスペースがあります。個室内には空気循環、温度調節、照明、身体を固定する器具、作業台、パソコン・オーディオ等を使用するための電源、パソコン用のLAN、ISS船内と個室とをつなぐ通話システム、警報システム、緊急避難灯、火災探知器などが装備されています。
新しいトレッドミルは、トランクウィリティー内に設置される予定ですが、トランクウィリティーがISSに到着するまでは、一時的にハーモニーに設置されます。
各ISSクルーの1日のスケジュールには、約2.5時間の運動が組み込まれていますが、その内の1時間はトレッドミルを使用した運動を行ないます。
ISSクルーが6人体制へと増員したことに伴い、クルーが使用する運動機器も追加されます。
空気浄化システム(Atmospheric Revitalization System: ARS)ラックは、現在「デスティニー」(米国実験棟)内に設置されているARSと同じラックであり、2台目の設置となります。
今回打ち上げられるARSは、トランクウィリティーに設置される予定ですが、トランクウィリティーがISSに到着するまでは、一時的に「きぼう」に設置されます。この空気浄化システムは、ISSの環境制御・生命維持システム(Environmental Control and Life Support System: ECLSS)の構成要素です。
ARSは、船内の空気成分のモニタを行なうと共に、二酸化炭素および一酸化炭素を人体に害のないレベルに保ちます。
流体統合ラック(Fluids Integrated Rack: FIR)は、NASAの流体実験ラックです。実験機器を軌道上で交換可能な設計になっています。FIRはデスティニーに設置されます。
材料科学実験ラック(Material Science Research Rack: MSRR)は、金属、合金、ポリマー、半導体、セラミックス、結晶、ガラスの基礎材料研究に使われるラックです。デスティニーに設置されます。
冷蔵・冷凍庫(Minus Eighty Laboratory Freezer for ISS: MELFI)は、ISSでの実験において、実験試料や薬剤などを軌道上で低温で保管するために使用されます。2台目としてデスティニーに設置されます。
(写真、画像は全てNASA提供)
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency | SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約 |