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せんさつきけんさようえんちょうぶーむ

センサ付き検査用延長ブーム

Orbiter Boom Sensor System: OBSS

センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)は、軌道上でスペースシャトルの強化炭素複合材(Reinforced Carbon Carbon: RCC)パネルの亀裂や穴の破損箇所を詳細に点検するために開発されました。

スペースシャトル「コロンビア号」の事故を受けて、NASAは以後の全てのスペースシャトルにロボットアームの搭載を義務づけることになりました。しかし、スペースシャトルのロボットアーム(Shuttle Remote Manipulator System: SRMS)だけでは届く範囲が一部に限られます。このため、新たにOBSSが開発されました。OBSSはSRMSを基に開発されましたが、関節はないため曲げることは出来ません。

OBSSの先端には、TVカメラ(ITVC)と2基のレーザセンサ(LCS、LDRI)が設置されており、これらで破損箇所を詳細に点検します。OBSSはSRMSで把持した状態で使用され、点検は最大で毎分約4mの速度になります。取得したデータは地上へ送られて解析されます。また、ISSのロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System: SSRMS)でOBSSを把持することもでき、SSRMSとSRMSとの間で受け渡しができるように設計されています。

センサ付き検査用延長ブーム
検査イメージ

OBSSの基本仕様

項目 仕様
全長 約15m
重量 約362Kg
TVカメラ ITVC(Intensified TV Camera)
レーザセンサ ・LDRI(Laser Dynamic Range Imager)
・LCS(Laser Camera System)

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※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA