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国際宇宙ステーション(ISS)は2000年から宇宙飛行士が常時滞在している施設です。
ISS計画における宇宙飛行士の仕事はいろいろです。ISSに長期間滞在して実験等を行う人、スペースシャトル等で構成部品を運び軌道上で組立てを行う人、ロシアのソユーズロケットに乗って長期滞在する宇宙飛行士と一緒に物資を運ぶ人など、さまざまな役割があります。
また宇宙での経験を活かして、国際宇宙ステーションの部品や実験装置、道具などの開発や、宇宙で活動する手順の作成などにも携わります。
写真は、STS-114のクルーです。左から、スティーブン・ロビンソン宇宙飛行士、ジェームズ・ケリー宇宙飛行士、アンドリュー・トーマス宇宙飛行士、ウェンディー・ローレンス宇宙飛行士、チャールズ・カマーダ宇宙飛行士、アイリーン・コリンズ宇宙飛行士、野口聡一宇宙飛行士。
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宇宙飛行士の先生です。ISSにはそのシステムの運用や実験を行うさまざまな機器があります。それらの機器の使い方などを宇宙飛行士に教えるのがインストラクターです。
ISSを構成するモジュールを開発した国にはインストラクターがいて、その国が責任をもって宇宙飛行士の訓練にあたります。例えば「きぼう」日本実験棟の訓練は、日本が筑波宇宙センターで行っています。
写真は、2002年1月に筑波宇宙センターで行われた「きぼう」アドバンスト訓練で、若田光一宇宙飛行士とペドロ・デューク宇宙飛行士に「きぼう」船内実験室内部の説明をするインストラクターです。
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「きぼう」などISSを構成するモジュールやそのシステム、搭載する実験装置などを開発する人々のことです。ISSの開発にも、設計、開発、試験という流れがあり、その中で各国のエンジニアが協力し、何度も調整を行ってISSの各モジュールを作っていきます。
また、研究者と協力しながらISSに搭載する実験装置を開発するエンジニアや、開発している機器が安全かどうかをチェックするエンジニアもいます。
写真は、「きぼう」日本実験棟共通結合機構機能試験の様子です。
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ISSを利用して実験などを行う人々と、その実験者を支援していく人々です。
ISSの利用にはさまざまな可能性があり、またその利用者も研究者やエンジニアを始め、実にさまざまな人がいます。ISSではライフサイエンス、医学、材料、流体、燃焼、天体・地球観測などの幅広い実験を行います。さらにISSを運用することで宇宙での建設や通信、ロボットなどの技術も蓄積されます。また宇宙飛行士が長期間滞在することで新しい文化や芸術分野への貢献なども期待されています。
ISSでは、科学実験のほかに教育分野での利用や、民間企業による商業的利用についても進められています。
写真は、筑波宇宙センターで静電気浮遊炉での実験をしている研究者です。
静電気浮遊炉は、金属などの材料を浮かせた状態で溶かしたり、再び固めたりすることができる材料実験装置です。ISSの「きぼう」への搭載に向けて研究を進めています。
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ISSの運用管制も各国が協力しながら行います。全体統括はNASAが担当しますが、各国が製作したそれぞれのモジュールについては基本的にその国が責任をもって運用します。つまり「きぼう」日本実験棟の運用は日本が担当し、筑波宇宙センターにある「きぼう」運用管制室において、24時間体制で行われます。
「きぼう」運用管制室では、「きぼう」に搭載される電力系、熱制御系などの各機器や日本の実験装置の状態監視、制御コマンドの送信、リアルタイム運用計画の進行管理を行うほか、軌道上の宇宙飛行士との交信、NASAの管制センターとの連絡も行います。この作業を行うのがフライトコントローラです。ここで、フライトコントローラの主なスタッフを紹介します。
○フライトディレクタ (J-Flight)
フライトコントローラのリーダー。
「きぼう」が正しく機能し、宇宙でのさまざまな実験、作業がスムーズに行われるよう地上から見守ります。
○システム運用担当 (CANSEI)
「きぼう」のコンピュータの運用や、システム運用全体の監視を行います。
○電力・通信担当 (EPCOM)
「きぼう」の中の電力機器や地上との通信を行うための通信機器の運用を行います。
「きぼう」のカメラの操作も行います。
○熱・環境担当 (FLAT)
「きぼう」の船内で宇宙飛行士が生活するために必要な環境を維持する機器や、「きぼう」に搭載されている装置等が発する熱を制御する機器などの運用を行います。
○機構系担当 (DYNA)
「きぼう」の船内で宇宙飛行士が行う作業や、ロボットアームの操作などを地上から支援します。
○運用計画立案担当 (J-PLAN)
「きぼう」のシステム運用やそこで行う実験など、さまざまな運用計画を関係者と調整して立案します。
○宇宙飛行士との通信担当 (CAPCOM)
「きぼう」にいる宇宙飛行士と交信を行います。原則として宇宙飛行士との交信するのはCAPCOMだけです。
○ ペイロード運用担当
「きぼう」で行う実験のデータの監視・制御、解析などを行う実験運用を担当します。実験研究者との調整を行います。写真は、2004年、ペーパーシミュレーション訓練を行っている筑波宇宙センターの日本実験棟JEM運用管制室です。
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航空と宇宙医学の知識を持ち、パイロットや宇宙飛行士の健康管理を行う専門医がフライトサージャン(航空宇宙医師)です。ISSでの医学研究にも携わっています。宇宙開発に携わる日本人フライトサージャンは2005年現在で4人、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に所属しています。
写真は、JSCのミッションコントロールセンターで作業する日本人のフライトサージャンで、隣はNASAのフライトサージャンです
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ISSは上記の仕事のほかにもさまざまな仕事があります。ISS計画は国際プロジェクトなので、各国間での調整を行う人々もいます。法的な調整を行う法律家もいれば、国民に宇宙開発の現状を広く紹介する広報担当者もいます。もちろん総務や経理といった組織の根幹を支える人々もいます。
写真は、2000年10月に撮影されたSTS-92フライトコントローラ・軌道上チーム3の集合写真です。
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何より宇宙開発にかかる費用を支出している国民一人一人の支えがあってISS計画は成り立っています。
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